暗殺者達が集まる家があるらしい

自己紹介　　佳乃 ページ12

初ちゃんと、いとさん。

そして篝さん。

また知っている人が増えた。

暗殺をしていてよかったな、と思うことは、同業者の人と交流をすることと、楽しいこと。

同業者の人との交流は、自分の技術を更に向上させられる気がするから好きだ。

「自己紹介が遅れました。僕は、麻比奈珠季です。…よろしくお願いします。」

自分の紹介も済ませ、３人の声をしっかり聴く。

苦手な声の人はいないか。1人、初ちゃんの声が引っかかった。

完璧にダメなわけではない、慣れればきっと問題ない程度だが。

おそらく自分より年上であろうその人は、思ったよりも声が高い。

これからここで暮らすのだ。

この人たちも同業者で、交流は大切。

折角なのだから＿＿＿初めての、友達が欲しい。

今までも人との交流はあった。

だが、友達と呼べるような人はいた覚えがない。

いつまでも音から逃げてはいけない。

克服しようとは思わないが、せめてでも、この人たちと仲良く。

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