43話 ページ44
.
私にはひとつ気になることがある
銃鏡くんの個性である重機関銃なんだけれど発砲する時に出てくるのは実弾なのだろうかということだ
第1種目 第2種目共に彼は発砲していない
重機関銃を振り回したり 人の上に重機関銃を召喚して落としたりという攻撃ばかり
攻撃というか妨害というか…
「強個性って大変だよね」
「共感だ」
あんなヒョロい体格でぶんぶん重機関銃振り回す彼の姿はなかなかシュールで面白いけどそろそろ本当の個性を見たいものだ
けどまぁもしも実弾が入っているのだとしたら相手がいくらヒーロー科だとは言え発砲は出来ないのだろう
『第1回戦 STARRRT！！！！』
＿＿＿＿BAN！BAN！BAN！BAN！
プレゼント･マイクの試合開始のコールと同時にかなり大きい銃声が響く
しかも連発で打ち続けている
発砲しないかと思っていたけど全然余裕で打っ放す銃鏡くんはそれはそれはすごい真顔
相手の涙泪くんはそれを避けるのに必死になっていると気付かぬうちに場外に出てしまった
開始15秒程度でまさかで決着がついてしまった為会場にいるほぼ全員が唖然としている
『おいおいマジかよ！銃鏡瑠偉の勝利！！』
静まり返った空気を割るようにプレゼント･マイクの声が響く
観客も少しずつ状況を理解したようで歓声が上がる
「アイツ 相当やべぇだろ」
「てか てめぇと個性関係性なくね？」
「超近距離でも戦いたいらしいよ」
「欲張りだな」
「マセガキが…」
「君らが言っちゃいけないと思う」
銃鏡くんをガン見しながら2人が言う
2人とも思い切りブーメラン発言しているけど気付いてない様子
周りのヒーローたちなんか口元押さえて笑うの堪えているけど…
そんな彼らに気を取られているうちに銃鏡くんは控え室に戻ろうとしていた
控え室に向かう通路はヒーロー関係者席の真下なので丁度そこを通るところだった
何気なく彼を見ているとどうやら私に気が付いたようでバッチリ目が合った
「俺のこと ちゃんと見てましたかー！？」
「見てたよー」
「指名入れてくれますかー！？」
「要検討しとくねー」
「ありがとうございまーす！！！」
さっきまで凍りつくような真顔だったくせに私を見つけた瞬間パァーッと顔を明るくする
グラウンドから私に向かって叫びながらジャンプしている彼に愛着が湧く
ブンブンと手を振りながら笑顔で控え室に戻っていく姿は忠犬ハチ公のように見える
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 438人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
犬井(プロフ) - 臨時教師…この展開私の好物です((やめろ これからも、まったりでいいのでマイペースに更新頑張ってください(´･ー･`)ﾌﾌﾝ (2020年3月5日 12時) (
レス) id: a30ea6f0a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです これからも、頑張って続けて下さい 応援しています(#^.^#) (2020年3月3日 16時) (レス) id: 1fbc4252fc (このIDを非表示/違反報告)
(´???｀) ぬん(プロフ) - 心の底から言います.......爆豪とくっついて.....あっこの作品大好きです (2020年3月1日 23時) (レス) id: 3a7d3d0190 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 永久さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - Leoさん» 前作から引き続きご愛読していただきありがとうございます！彼女の思いが伝わったようで嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月26日 19時
