20話 ページ21
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撮影も終えて私服に着替えなおす
衣装を破かないように恐る恐る着替える
「え〜！元雄英の飲み会なんですか〜！
私 ティアちゃんの世代が大好きで体育祭も見に行ったりしたんですよ〜！！」
メイクさんが嬉しそうに話す
雄英史上最高といってもいいほど人気を誇った黄金世代
それが私たちの世代だ
だから固定層の根強いファンがいる
彼女もそのひとりなのだろう
「私ティアちゃん推しだったんです！」
「そうなんですか…！」
「テレビで見てから一目惚れしちゃって！」
当時を思い出すかのように思いを馳せながら目を細めて話す彼女
多分 彼女が見たテレビというのは敵との最終決戦のことを言ってるんだと思う
私にファンといえるほど応援してくれる人が出来たのはそれがきっかけだ
皆は輝かしい過去を思い出すかのように語るけど私は二度と思い出したくもない記憶だ
「今日はありがとうございました！」
「こちらこそ またよろしくお願いします」
私の思いと反対に彼女は次々と当時のことを語り出そうとしていたから話の途中だったけど無理矢理途切らせてもらった
良くも悪くも彼女は素直なのだろう
だから私の少し悪意のある行動も伝わらないでいてくれた
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撮影のせいで気がついたらすっかり日が暮れて暗くなってしまっている
飲み会の開始予定時刻は7時 今は7時半
ここから電車でさらに30分
…完全に遅刻しとるやーん
「送りましょうかお嬢さん」
「…でた ホークス」
振り返ればやっぱりホークスが立っていた
私が困っている時に助けてくれるのはだいたいホークスだ
｢お化けみたいに言うなよ｣と笑いながら翼を広げる彼に手を伸ばす
その瞬間 私の体は浮いていてきらびやかな風景が眼下に広がっていた
「どこまでいくの？」
「XXX通りの焼き鳥屋さん」
「俺も参加したい」
「だめ」
冗談を言いながら連れてってくれるホークスは王子様みたいに見えた
ヒーローになって自由が減った私にとってホークスは自由の象徴だ
弱い自分を見せられるのは今ではホークスしかいなくなっていた
多分私はホークスが好き だけど
「…私はだめなんだよね」
「なんか言った？」
「ひみつ」
彼にとって私は恋愛対象外
この思いが報われることはない
それならせめて彼にとって一番近い存在でありたい
私の一番大切な枠もあげるから
私を一番大切な枠に入れてほしい
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犬井(プロフ) - 臨時教師…この展開私の好物です((やめろ これからも、まったりでいいのでマイペースに更新頑張ってください(´･ー･`)ﾌﾌﾝ (2020年3月5日 12時) (
レス) id: a30ea6f0a7 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです これからも、頑張って続けて下さい 応援しています(#^.^#) (2020年3月3日 16時) (レス) id: 1fbc4252fc (このIDを非表示/違反報告)
(´???｀) ぬん(プロフ) - 心の底から言います.......爆豪とくっついて.....あっこの作品大好きです (2020年3月1日 23時) (レス) id: 3a7d3d0190 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 永久さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - Leoさん» 前作から引き続きご愛読していただきありがとうございます！彼女の思いが伝わったようで嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月26日 19時
