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2話 ページ3

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桜の花びらが風に乗って舞っている

この風景をA組の窓から眺めるのが私はすごく好きだった

この後に控えている体育祭や合宿や期末試験そして文化祭にインターン研修とこれからの日々に希望を抱いて桜の木を見ていた



「おーい月躬弖!集合写真撮るぞー!!」

「お前センターな!」

「てめぇは相変わらずチビだな!!」

「3cm伸びたけど」



黒板の前に椅子を並べて仲がいい人同士で集まって写真を撮る

こういうのって普通は名簿順とか身長順で並ぶのが妥当なのだろうがそうしないのがA組だ

私はもちろんいつも通り5人で並ぶ

紅一点である私がセンターということは最早当り前化している


___________ カシャ

タイマーでセットされたカメラのフラッシュを切る音が教室に響く

21人もいれば1回で上手く撮れるはずがなくて結局10回以上も撮り直しをした

無理やり口角を上げ続けていると疲れが溜まって次第に下がってきてしまう

頬を手で押し上げて何とか最後まで笑顔を保つことが出来た



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卒業式も終え写真を撮り終えた私たちはいよいよお別れだ

寮の次は教室 そして学校に別れを告げなければならない

この後 各自行くべき所 帰るべき所へ向かうため校門を出たら別々の道へ進む

私たち5人は見事に進む道が違ってしまう為ここでお別れだ



皆 別れを告げるのが惜しくて歩くスピードが自然と遅くなる

いつもは私が早歩きしないと追いつけない速さで歩く癖に今日に限って私の速さに合わせてくれている

それでも別れは必ず訪れる

私たちはついにお互いの夢に向かうため校門を出て枝路に立ってしまった

だと言うのに誰も言葉を発しない

これが「最後」だから

言いたい言葉も口から出てこない



「…待ってろ」

「え?」



最初に口を開いたのは爆豪くんだった

予想外の言葉に私たちはキョトンとする

そんな私たちを見て爆豪くんは苛立ったように手のひらで爆発を起こした



「俺が事務所作ってお前ら全員雇ってやるからそれまで待ってろアホ共!!!」



思わぬ爆豪くんの発言に思わず私たちは吹き出してしまう

さっきまでの感動シーンが台無しだ

だけどそれがすごく嬉しかった



「待ってるから」



爆豪くんに応えると3人も同じく笑顔で首を縦に降った

それを見た爆豪くんは満足そうに歩き出してしまった

そんな彼を見て皆も無言で歩き出す




私も自分の道を踏みしめながら進んだ

もう振り返ることは出来ない

ここから新しい私が始まる

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犬井(プロフ) - 臨時教師…この展開私の好物です((やめろ これからも、まったりでいいのでマイペースに更新頑張ってください(´・ー・`)フフン (2020年3月5日 12時) (レス) id: a30ea6f0a7 (このIDを非表示/違反報告)
 夜桜(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです これからも、頑張って続けて下さい 応援しています(#^.^#) (2020年3月3日 16時) (レス) id: 1fbc4252fc (このIDを非表示/違反報告)
(´???`) ぬん(プロフ) - 心の底から言います.......爆豪とくっついて.....あっこの作品大好きです (2020年3月1日 23時) (レス) id: 3a7d3d0190 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 永久さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - Leoさん» 前作から引き続きご愛読していただきありがとうございます!彼女の思いが伝わったようで嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年3月1日 13時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年2月26日 19時

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