167話 ページ18
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もしかして轟くんアイス食べに来ただけ？
ずっと待っているけど一向に轟くんは来た理由を話そうとしない
…温かいお茶まで飲み始めちゃったよ
それならそれで安心だからいいのだけれども
動物を飼っているみたいだな〜と思って縁起のいい紅白頭を見ていると轟くんはポソリと話し始めた
「…この前 俺に言っただろう
居ない英雄の後ろ姿ばかり見てると大切な人も見えなくなっちまうって」
あぁ ニュースにエンデヴァーが出ていた夜のことか
確かに私は轟くんにそう言った
「あん時はお前が何を伝えたいのかさっぱり分からなかった
けどさっきニュースで親父が闘っているのを見てやっと理解出来た
俺は親父のことを全く見てなかった
あんなやつだけど市民を救うために努力していることは事実だ
だからもし親父が死んでたら俺は一生後悔するところだった」
エンデヴァー頑張ったんだなぁ
あんなに嫌っていたのに轟くんはこんなにも自分の父親を思っている
それだけで十分成長できていると思う
「失うんじゃないかと思うだけでも怖かった
あんな親父だけど死んでいいわけじゃねぇ」
「うん」
「やっぱりお前はすげえよ
俺は月躬弖みたいに強くなれない」
俯く轟くんの表情を見えないけど声が震えていることは分かった
自分のいないところで親が死ぬというのは本当に怖いことだ
どう頑張っても手の届かないところへ行ってしまう焦燥感でいっぱいになる
轟くんも怖かったんだ
「大丈夫 エンデヴァーは生きてるんだから
それだけで100点満点だよ
＿＿＿＿＿＿＿＿ だから泣かないで」
下を向く轟くんの頭を優しく撫でると恐る恐る私の背中に手を回した
私も轟くんも見えない何かに縛られている
どれだけ振り払おうとしても実体が掴めないものを振り払えるはずもなくただ重さが増えていくだけの日々
そんな中にある唯一の救い それが親だ
だけど私たちその救いさえも与えられない
両親を失くした私と父親が憎い轟くん
失ったものはどれだけ頑張って手を伸ばしても帰ってこない
だけど生きているものはいくらでも変えることができる
轟くんもやっとそれに気付くことが出来たのならばきっとまた強くなれる
未だ私に抱きついたままの轟くんに声をかけても反応しない
… こいつ寝てやがる
轟くんを部屋まで運ぶほどの力がないから渋々ベッドに寝かせることにした
この部屋にベッドが2つあるわけない
月躬弖A人生で初めて床で寝ます
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あまね(プロフ) - かっちゃん‼️尊いな！ (11月20日 3時) (
レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
わかめし - 笑えない君も見てきました！すごく儚くて泣きながら読みました。こっちの拝啓シリーズはもう終わってしまったのですか？続いてくれるのを待ってます！毎日見るので！白昼夢や新しい作品も頑張ってください！ (2020年4月15日 18時) (レス) id: 7ee9cc8e34 (このIDを非表示/違反報告)
とわ(プロフ) - すごくおもしろいです！ (2020年3月6日 22時) (レス) id: 0c51310dc0 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫 - お疲れ様ですもう原作に追いつきますか('()')早い。見ててワクワクして楽しかったです!無料で読めるなんて作者さんに感謝です(占ツクを作ったh((((まぁいいか)これからも頑張ってください。私も勉強とか習い事がんばります。長々すみません！ (2020年2月27日 20時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 更新お疲れ様です〜！派閥5人組の絡みも好きですし、地味に仲のいい障子君との絡みも好きでした。AnotherStoryも楽しみです…！話に出てくる作者様のオリジナルキャラが増えそうな予感…？覚えられなさそうですが、楽しく読ませていただきます！ (2020年2月26日 22時) (レス) id: 82ef289687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月22日 18時
