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107話 ページ8

緑谷side




サプライズは見事成功して月躬弖さんはとても喜んでくれている

ウサギのぬいぐるみを嬉しそうに抱きしめているくらいだ

そんな月躬弖さんを更に喜ばせようと上鳴くん達が手作りのショートケーキを差し出した



「…ショートケーキ」



差し出されたショートケーキを見て月躬弖さんは急に顔色を暗くした

さっきまであんなに嬉しそうにしていたのに急に暗くなってしまうものだから4人も焦っている



「てめぇショートケーキ嫌いなんか?」



かっちゃんが座っている月躬弖さんと目線を合わせて単刀直入に聞く

切島くん達も心配そうに見つめているし僕達も正直困惑している



「っ…!嫌いじゃない… すごく好き…」

「じゃあなんでそんなに暗くなるんだよ」

「…」



僕達が心配そうに彼女を見つめていることに気付いて月躬弖さんは大きく首を降った

俯いてしまった彼女の表情は窺うことが出来ないけど手が小さく震えていた

かっちゃんもそれに気付いたようで月躬弖さんの手を上から包み込むように掴んだ

それからしばらくして月躬弖さんはゆっくりと口を開いた




「あの日もショートケーキだったの」




「あの日」とは月躬弖さんのご両親が亡くなった日のことだろう

皆が彼女の言葉に息を飲んだ




「お母さんが私の好きなショートケーキを作ってくれた

すごく嬉しくて3人で食べたかったからずっと待っていたけど帰ってこなくて次の日に私一人で全部食べた

辛くて苦しくて味なんてしなかった」




月躬弖さんの声が震えている

言葉も途切れ途切れで頑張って伝えようとしてくれているんだと分かった




「ショートケーキを見るとあの日を思い出して息が出来なくなるの

…ごめんなさい 私の為に作ってくれたのに」




月躬弖さんの手を握るかっちゃんの手に涙が落ちた

彼女が泣いていることに皆 動揺している

喜ばせようとしていたはずなのに彼女を傷つけてしまった

上鳴くんたちも複雑な顔をしている

残念だけどサプライズは幕引きになる

そう思った時にかっちゃんが言った




「今日は違う 皆でケーキを食う

ショートケーキだって俺らが作ったんだから味がしねえハズがねえ

だからもう昔を思い出して泣くな」



かっちゃんが腕を広げれば月躬弖さんは恐る恐るかっちゃんに抱きついた

それを見て切島くんと上鳴くん 瀬呂くんも抱きついて5人で泣きながら笑っている



僕達も月躬弖さんが笑っているのを見てホッと胸を撫で下ろした

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三毛猫 - 轟くん相変わらずイケメン(^^)頑張ってください (2月22日 13時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 大好きな作品です。更新これからも待っています。頑張って下さい! (2月22日 11時) (レス) id: c612da49fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい、面白い。やばい。頑張って下さい。 (2月22日 5時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 廃人さん» 聞いてみました!本当に似ていて驚きました笑 今後の展開と一部被ってたりもして…汗 (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 三毛猫さん» 重ね重ねありがとうございます! (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年2月16日 21時

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