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142話 ページ43

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未だに私は個性が使えない状態である

定期的にリカバリーガールの元へ行くのだがその度変わらぬ現実を突きつけられるだけだった


緑谷くんから借りたノートに書いてある私の情報は確かに両親の内容と全く違った

例を挙げるとしたら私たち月躬弖家の代名詞とも言える不死鳥

両親の作る不死鳥は燃えるような朱色だ

けれど私の不死鳥は真っ白

正反対とまではいかないが同じとも言えない




容量が少ない私の頭は考え込むとすぐにパンクしてしまう

考えても考えても分からないことばかり

そんな私を見かねて相澤先生が1日休みを与えてくれた




休みを使って私は両親の墓参りに来た

両親はヒーローだったということもあり都内の一等地の墓地に眠っている

両親の元へ向かう道沿いに並ぶ墓石には各界隈の有名人や殉職した人気ヒーローの名前が刻まれている

ヒーローの墓には一般人も墓参りに来ることがあるため本名を墓石に刻まない人が多い

かくいう私の両親もそうだ



両親が眠る墓へたどり着く

墓石にはツキアカリ ミカエラと名前が並んで彫られている

いつか私もここに眠る日が来るのだろうか



近くの花屋で買った真っ白いカランコエの花束を供えた


両親が好きだったわけではなく私がこの花が好きだった

女子なら一度は通るであろう花言葉が由来

カランコエの花言葉に惹かれた私は花屋の前を通る度に母にねだっていた

けれどたったの一度も買ってもらえることはなかった


母は儚いものがあまり好きではなかった

動物を飼ったこともなければ生ける花を買ったこともない

母も失う辛さを知っていたんだと思う




両手を合わせて両親に全てを話した



両親の母校である雄英高校に合格したこと

体育祭で優勝したこと

敵に何度も襲撃されたこと

心から信頼出来る友達が出来たこと

____ そして

個性が使えなくなったこと





最近 私はうまく笑えなくなっていた

自分らしさを探しすぎたが故に両親の笑顔も完璧に作れなくなっていたのだ

それに加えて個性も使えなくなった


私が2人の子供であることを証明できなくなったように感じた

私の唯一の誇りは両親の娘であること



その誇りさえも失ってしまったら私はどうしたらいいのだろうか

私がヒーローを目指す理由は何なのだろうか

私が生きる意味はあるのだろうか




いくら話しかけても帰ってこない答えに虚しさを感じた時 雨が降ってきた

まるで私の心の中みたいだ

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三毛猫 - 轟くん相変わらずイケメン(^^)頑張ってください (2月22日 13時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 大好きな作品です。更新これからも待っています。頑張って下さい! (2月22日 11時) (レス) id: c612da49fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい、面白い。やばい。頑張って下さい。 (2月22日 5時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 廃人さん» 聞いてみました!本当に似ていて驚きました笑 今後の展開と一部被ってたりもして…汗 (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 三毛猫さん» 重ね重ねありがとうございます! (2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年2月16日 21時

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