138話 ページ39
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目が覚めれば見慣れた天井
起きた瞬間 さっき自分に何が起こったのかを秒を理解した
「…またか」
「あんた最近常連だねぇ」
リカバリーガールが私に気付いたようで話しかけられた
ここ一週間で4回は来てる 今回で5回目
これじゃあ緑谷くんよりも常連だ
「リカバリーガール 私の個性って…」
私は個性が使えなくなった
何かしらの理由があるんだと思うが大体予想はついてる
「あんた自分で分かってんだろう?
過度な睡眠不足と極度のストレスが原因
いつ個性が使えるようになるかは自分次第ってやつだね
私から相澤に伝えておくからしばらくは運動を控えなさい」
「…はい」
極度のストレスには自覚がなかった
悪夢を見るのがストレスに繋がっていたのならば納得出来る気もする
考えていてもまとまらないのでとりあえず手のひらを見つめた
光を集めようとしても全く個性が発動しない右手に嫌気が差した
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あくまで私は過呼吸で保健室に運ばれたわけで今はもう回復したから授業に戻ることにした
廊下の窓に反射して映る私は入学した時より髪が伸びていた
うっすらとだけどそれなりに筋肉もちゃんとついていてヒーロー志望らしい体格だと思う
ずっと走り続けていた
入学してから…いや入学する前から今日に至るまでずっと走っていた
あの日 私は無理やり大人になった
社会の暗黙のルールも理解して社会が求める人間になろうと必死だった
他の奴らが呑気に歩いているのを横目に走り続けていた私はいくつも大切なものを落としていた
自覚はあった
「感情がない」とな「愛想が悪い」とかよく言われたもんだ
だから雄英に入学してからは私にしては積極的に話しかけるようになった
変われたと思っていたけど変わっていない
やっぱり偽物の笑顔じゃダメなのかな
敵にも簡単に見破られてしまった
暗いことを考えながら長い廊下を歩いていれば教室にたどり着いてしまった
扉は開きっぱなしだったから私が来たことに皆はすぐに反応した
席に着いてもいないというのにプレゼントマイクに急に問題を当てられた
「5の例文が不適合です」
「正解だ!!!お前なんで分かんの!?」
まあ予習ちゃんとしているので…
皆の視線に気付かないフリをして席に着くと瀬呂くんが振り返った
「お前大丈夫なんか?」
「うーん 個性使えなくなっちゃった」
ヘラッと笑って答えると瀬呂くんは「笑い事じゃねえよ」と言って困った顔をした
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三毛猫 - 轟くん相変わらずイケメン(^^)頑張ってください (2020年2月22日 13時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 大好きな作品です。更新これからも待っています。頑張って下さい! (2020年2月22日 11時) (レス) id: c612da49fe (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - すごい、面白い。やばい。頑張って下さい。 (2020年2月22日 5時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 廃人さん» 聞いてみました!本当に似ていて驚きました笑 今後の展開と一部被ってたりもして…汗 (2020年2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 三毛猫さん» 重ね重ねありがとうございます! (2020年2月21日 19時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばぐ | 作成日時:2020年2月16日 21時