･ ページ17
．
入隊式を終え玉狛支部に戻った三雲たちは机の上に並んだお菓子を食べていた
そんな彼らの後ろから現れた彼女は小南桐絵
玉狛第一(木崎隊)のエース
｢アンタたち入隊式はどうだった？｣
｢小南先輩…！｣
｢それなりにうまくいったよ｣
小南は向席のソファに腰を下ろした
三雲は既にB級隊員
今日は空閑と雨取の入隊式だったわけだが彼らがそれ相応の活躍を見せることは予想できていた
実戦慣れしている
瀬鳴も上回るトリオン量を誇る雨取
この二人が目立たないはずがない
ガチャッと扉が開く音がした
そちらを見ると｢よっ｣と手を上げた迅
いつも通り飄々とした表情を浮かべている
彼もソファに腰を下ろした
｢そういえば瀬鳴先輩にお会いしました｣
｢へぇ瀬鳴ちゃんに｣
｢セナ先輩はサイドエフェクトを持っているのか？｣
三雲と雨取も空閑と同じことを思っていたようでウンウンと頷いている
迅はぼんち揚げの袋に突っ込んだ手を引き抜いた
瀬鳴がサイドエフェクトを持っていることを知る機会があったのだろうか
そんな未来は予知できなかったから迅は驚いた
どこかの分岐点で入れ違いが起こったようだ
｢どうしてそう思うんだ？｣
迅の問いに今度は三雲が答えた
入隊式を終えて瀬鳴と話しているとき烏丸がやってくる前に彼が来ると気付いていたということ
あの位置からは烏丸が来ていると見えないはず
故に彼女に何かサイドエフェクトがある可能性が高い
そう答えると迅は｢フムフム｣と顎に手を当てた
｢物体透視化っていうサイドエフェクトだよ｣
｢物体透視化…透けて見えるってことですか？｣
｢そうそう 壁があっても向こう側が見える｣
超技能に分類されるAランクのサイドエフェクト
距離でいえば半径50m分の透視可能
物体数でいえば建物な7棟分に当たる
様々な条件によって透視可能範囲は上下するようだが詳しいことは迅や小南も知らない
手の内を全て晒すほど瀬鳴は馬鹿じゃないようだ
｢瀬鳴ちゃんは試作段階のラプターも使ってるし結構特殊なタイプの隊員よ｣
｢普通にいい人でしたけど｣
｢まぁそのうち分かるわ｣
彼女にはあまり｢特殊｣という言葉が似合わないようにも思えたが小南が言うからその通りなのだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1293人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんず(プロフ) - 続編おめでとうございます！！ご自分のペースで構わないので、更新を続けて欲しいです！これからも応援してます！ (2021年12月17日 19時) (
レス) @page50 id: f3f41a7a80 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 夢主の解説が完全にニノだ…………！これ聞いてるニノもすごく頷いてそう。 (2021年12月14日 1時) (レス) @page42 id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - 二宮隊かっこいいですよね！スーツ姿で弧月持ってるの本当に好きです！夢主ちゃんも末っ子感があって可愛いです！！ (2021年10月17日 22時) (レス) @page40 id: 25eb3d3bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ナカジマ(プロフ) - すごい次の展開が気になりドキドキしています！これからも応援しています！頑張ってください！！ (2021年10月15日 12時) (レス) @page36 id: 94b7e990bf (このIDを非表示/違反報告)
男が苦手な辻 - ぎょえええ終わりですか…ストーリーもキャラ設定も二宮隊も大好きなだけに残念です… (2021年5月27日 2時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ばぐ
| 作成日時：2021年1月10日 19時
