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色々あった入隊式と訓練を終え狙撃用訓練施設を去る瀬鳴
そんな彼女を追いかける彼らは玉狛支部所属の三雲と空閑と雨取
迅と交流があり玉狛の味方をしたと聞いて少し話してみたいと思ったようだ
スーツスタイルの隊服のせいで大人びて見える
スラリと伸びたスラックスパンツの長さからスタイルの良さが窺えた
鼻歌混じりに歩く彼女に声をかけると瀬鳴はゆったりとした動作で振り返った
「初めまして 玉狛の三雲修です」
「どもども 空閑遊真です」
「えっと…雨取千佳です!」
三雲に釣られて二人も挨拶をした
瀬鳴は彼らを見て目を見開いた
それから瀬鳴は空閑を見て納得したようは表情を浮かべた
「二宮隊の瀬鳴A どうぞよろしく
…それで私に用事であるの?」
「あっ!いやその…ご挨拶しておこうと思って」
「そうなの?わざわざご丁寧にどうも」
ペコリと頭を下げる瀬鳴
三雲は先輩に頭を下げさせてしまったことに動揺してワタワタしている
そんな三雲を見て空閑と雨取は笑った
「あのさセナ先輩は
「そうだよ」
「なんで?」
「なんでって…迅さんに頼まれたから?」
疑問形で答える瀬鳴
彼女は嘘をついていない
空閑のサイドエフェクトも無反応のため事実だ
首を傾げる瀬鳴に空閑は質問を重ねた
「理由もなく俺を守ってくれたの?」
「そう言われたらそういうことになるね」
「ふむ…その節はお世話になりました」
「どういたしまして」
ペコリとお辞儀する空閑に瀬鳴は再び頭を下げた
癖もなく掴みどころのない瀬鳴
甘さと幼さが残る声のせいでその柔らかさは相極まっている
イマイチ彼女が強いかどうかは分からない
三雲たちと面識がある隊員は誰も彼もクセが強くて特徴のある人たちばかり
だが瀬鳴は普通のいい人にしか感じられない
隊服を着ていなければオペレーターだと勘違いしてしまいそうなほどだ
いやもしかしたら今まで会ってきた隊員たちが特殊なだけだったのかもしれない
そう思うとやけに納得ができた
「あ…
「え?」
瀬鳴がそう呟いた直後 烏丸が通路の角から現れた
どう見ても死角から現れた烏丸を見つけることなどできるはずがない
まさか見えていたというのだろうか
三人は驚いたように瀬鳴を見た

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ばぐ(プロフ) - 40さん» 40様コメントありがとうございます!そう言って貰えて幸いです。これからもご愛読よろしくお願い致します! (1月28日 6時) (レス) id: e58583f0df (このIDを非表示/違反報告)
40(プロフ) - オリジナルトリガーの設定が魅力的でとても惹き込まれました……!!丁寧でわかりやすい描写でスラスラと読めてしまいました、次の更新がとても楽しみです。コメント失礼しました (1月27日 19時) (レス) id: f0ee598b96 (このIDを非表示/違反報告)
海宙(プロフ) - ばぐさん» 大好きな方からの大好きほど嬉しい事はありませんね!いつかばぐさんが占ツクからいなくなるその日までずっと追いかけさせて下さいね! (1月15日 23時) (レス) id: c037788408 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 海宙さん» 海宙様コメントありがとうございます!できるだけ主人公の性格が被らないよう心がけています!気付いてもらえて嬉しいです!今作は少し雰囲気が変わるように英語にしてみました!言ってほしい言葉をくださって本当にありがたいです…!私も海宙様が大好きです! (1月15日 15時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - かなりさん» かなり様コメントありがとうございます!嬉しい限りです泣 これからもご愛読よろしくお願いいたします! (1月15日 15時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばぐ | 作成日時:2021年1月10日 19時