54話 ページ5
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情けない声だったと思う
全てを失ったあの日から私は誰にも助けを求めることなく生きてきた
否 誰かに助けを求めてはいけないものだと思っていた
私から両親を奪った敵もこのヒーロー飽和社会も別に恨んでいるわけじゃない
両親が選んだ世界を否定するような
誰かに助けを求めるようなことは
私には許されない行為だと思っていた
「月躬弖っ！！」
「っAちゃん！！！！」
「月躬弖さん！」
誰も信じなくなったら誰も私を信じくなった
助けを求めなかったら誰も私を助けてくれなかった
｢私｣じゃない私も
｢ここじゃない何処か｣なんて場所も
この世の中には存在しない
.
そう思って生きてきたから私には眩しすぎるくらい差し出された手をどう握り返したらいいのか分からない
皆は私が｢助けて｣と言ったから来てくれたのだろうか
先生の指示で来た可能性もある
自分から助けを求めておきながら未だに私は人を信用出来ていない
期待が空回りするのが怖いからだ
だからこうして差し出された手を
＿＿＿＿＿＿＿＿皆の笑顔を
私は見つめることしかできない
「大丈夫だ月躬弖！」
「今度は俺達が見つけてやる！！」
「もう1人にしないから」
未だに心を開こうとしない私に切島くんたちが1番言ってほしい言葉を放つ
＿＿＿＿＿＿＿＿そうだった
私が助けてほしいと願ったのは
両親でもオールマイトでも相澤先生でもない
「さっさと手をとれクソアマァ！！！」
爆豪くんの相変わらず空気を読めない発言には頭が上がらない
「かっちゃん…！そこでクソアマは…！」
「Aちゃんは可愛いんやで！！」
「そうだそうだ！！！！」
「うっせぇー！！！」
いつもと変わらない皆を見て数分前まで感じていた孤独感が払拭されてしまった
「… ありがとう」
怒鳴り散らかしながらも手を差し伸べ続けてくれていた爆豪くんの手をとる
多分まだ上手く笑えていない
私が手をとったと同時に皆の顔は花が咲いたように明るくなった
何故か泣き出す子さえも現れた
本当に私を心配してくれていたんだなあと他人事のように実感した
「＿＿＿＿ 皆は私のヒーローだ」
別に伝えたかったわけじゃない
本当にそう思ったから口からポロッと溢れ出てしまったのだ
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ここね(プロフ) - めっちゃよくできてる話ですね！すごく感動するし、夢主ちゃん強くて好きです！笑 (2020年2月24日 1時) (
レス) id: 43fbbe1d59 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - 黒武さん» すっかり忘れていました汗 ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 続編あったのですね！前作とリンクは繋げないのですかっ サクサクと読めつつ主ちゃんの活躍が多いのが良いです！更新頑張ってください！ (2020年2月16日 15時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - まんとひひ。さん» ありがとうございます！ (2020年2月16日 10時) (レス) id: 6634cf480d (このIDを非表示/違反報告)
まんとひひ。(プロフ) - ばぐさん» いえいえ！応援しております！ (2020年2月16日 10時) (レス) id: 102958615f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年2月12日 21時
