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ビーッビーッと耳障りな音と共に現れたのは単独遠征用の小型遠征艇
黒い機体は色んな場所からトリオン漏れしている
エンジニア陣が慌てて遠征艇に駆け寄り外側からドアをこじ開けた
遠征艇内では警報音が鳴り響いている
中から人影が現れた
覚束ない足取りで現れたのはAと春野さん
今にも崩れ落ちそうなAを春野さんが必死に抱きとめて連れ出して来たようだ
｢Aッ！！！｣
忍田さんが駆け寄って行った
救護班も忍田さんに続くように向かう
遠征艇の中で何度も体をぶつけたようで頭部からは出血しており呼吸も荒い
春野さんが言うには緊急脱出に足りなかったトリオンは全てAが補ったらしい
そのせいで体内のトリオンが著しく低下しており精神的にも非常に不安定なため何が起こるか分からない状態にある
俺もAのもとに向かった
彼女の名前を呼ぶとAは涙を浮かべた大きな瞳で俺を見て口を開いた
｢迅さんどうしよう…優雅が黒トリガーになったかもしれない……それに彼方さんが……！｣
｢待て 落ち着くんだA｣
｢落ち着けるわけないよ！！！｣
宥める俺の手を振り払ってAは叫んだ
Aの声にその場が静まり返る
俺は分かっていたはずなのに心臓が痛んだ
｢優雅が死んで彼方さんだって生きてるか分からないのに冷静にいれるはずがないでしょ！｣
｢A頼むから落ち着いてくれ｣
｢なんで迅さんは落ち着いていられるの！？｣
Aがこんなに大きな声を出すのは初めて見た
忍田さんも驚いたような表情を浮かべている
俺はAと昔の俺が重なって見えた
最上さんが黒トリガーになったときの俺と同じ
Aはトリガーを握りしめて泣き崩れた
地面に座り込んで泣くAになんて声をかけたらいいか分からない
俺は立ち尽くすことしかできなかった
救護班が慌ててAを囲んだ
トリオンも精神状況も不安定だから早く救護室に運びたいのだろう
｢A大丈夫だから行こう 迅くんも少し休んで｣
春野さんの言葉に頷いてAはゆっくりと立ち上がった
Aは春野さんに連れられて救護室に向かったけど俺はその場に立ち尽くすことしかできなかった
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なのこ5546(プロフ) - 更新ありがとうございます！嬉しいです！！ (2022年10月16日 22時) (
レス) id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 更新してくださり本当にありがとうございます！！めちゃくちゃうれしいです涙 (2022年9月27日 19時) (レス) @page33 id: c4a16c735a (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年9月25日 20時) (レス) @page32 id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しく思います。待ってます。 (2022年5月30日 23時) (レス) id: e6820645c8 (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 可能でしたら続きがみたいです‼いつまでも待ってます‼応援してます📣 (2021年11月3日 9時) (レス) @page32 id: fcce662fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年12月2日 20時
