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ブースの中での会話はこちらで聞き取ることができない
設定を変更したら聞けるらしい
太刀川くんとAは何か話している
もちろんAはワンワン泣いてる
何が何だかよく分からない
｢おい これはどういう状況だ？｣
その声に振り返ると黒髪短髪に赤い目がよく映えた風間くんの姿
私たちの横にやってきた風間くんの後ろには彼の部隊の隊員たちもいた
彼らはブースを見て顔を顰めた
最早ボーダー名物となりつつある2人の試合
見に来る隊員の中にはA級隊員も多くいる
｢どうして妃旗は泣いてるんだ？｣
｢あー…まぁー……｣
｢言いにくいことか｣
優雅が歯切れ悪く声を漏らした
風間くんは優雅の師匠で本当は優雅を風間隊に入れる予定だったらしい
結果的に私たちが先に捕まえてしまったため篠田隊にいる
微妙な空気が私たちの間を流れている時風間くんの部隊の子が口を開いた
たしか彼の名前は菊地原くん
サイドエフェクトで耳が優れている子
ランク戦の時も優雅がやたら警戒している
｢あの…太刀川さんが妃旗先輩のこと引き抜こうとしてるけどいいんですか？｣
彼の言葉に私たちは驚愕した
数秒の沈黙が流れた後 優雅がモニタールームに駆け出して行った
きっと強制的に模擬戦を終了させるつもりだ
｢うわ…向井先輩必死じゃん｣
｢そりゃそうだろ 太刀川に取られたなんていったら溜まったもん｣
｢風間くんもっとオブラートに言ってよ｣
風間くんの言葉に苦笑いしていると模擬戦ブース中に終了のブザーが鳴り響いた
優雅の仕業だろう
ブースの扉が開いて中から不思議そうに首を傾げるAと不満げな太刀川くんが出てきた
模擬戦終了のため通算スコアが表示される
12-31で太刀川くんの勝ち
やはり個人総合1位の実力は伊達じゃない
Aは私たちに気付いたようでこちらを見て目を見開いた
彼方は腰を上げてAのもとへ向かう
咄嗟に逃げようとするAの手を捕まえて包み込むように抱きしめた
｢は、はなして…！｣
｢…ごめんな 本当に悪かった｣
｢…！｣
｢部隊解散するだなんて言ってごめん｣
ポンポンと彼方がAの背中を撫でるとせっかく泣き止んだはずなのにまたAは泣き出してしまった
2人を見て動揺している優雅の手を引いて私も優雅を抱きしめた
普通なら守られるはずの立場にいる彼らの背中は想像していたより小さかった
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なのこ5546(プロフ) - 更新ありがとうございます！嬉しいです！！ (2022年10月16日 22時) (
レス) id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 更新してくださり本当にありがとうございます！！めちゃくちゃうれしいです涙 (2022年9月27日 19時) (レス) @page33 id: c4a16c735a (このIDを非表示/違反報告)
仔犬(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年9月25日 20時) (レス) @page32 id: 8b2aa36d50 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しく思います。待ってます。 (2022年5月30日 23時) (レス) id: e6820645c8 (このIDを非表示/違反報告)
おと(プロフ) - 可能でしたら続きがみたいです‼いつまでも待ってます‼応援してます📣 (2021年11月3日 9時) (レス) @page32 id: fcce662fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばぐ
| 作成日時：2020年12月2日 20時
