魔女が一人。【呪術廻戦】

京都姉妹校交流会ー団体戦　 ページ28

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「な、何でみんな手ぶらなのー？！」

『？』

「お前こそなんだ？その荷物は」




交流会当日。


目の前の野薔薇は、リュックにスーツケースとまるでどこかに旅行でもいくかのような格好をしていた。それも一人だけ。




「何って…これから京都でしょ？京都“で“姉妹校交流会」

「京都“の“姉妹校“と“交流会だ。東京で」

「嘘でしょー！！」




ああ、最近話が噛み合わない原因はこれか。


Aさんメイクどれくらい普段持ちますか？とか、パック持ってきますか？とか聞いてきたのをAは思い出していた。




「道理で最近話が噛み合わないわけだ」

『あんなにいっぱい何入れてたんだろ…』

「ですね」
「しゃけ」

「去年勝った方の学校でやんだよ」




そういったパンダの襟元…彼は服を来ていないから実質体そのもの？を掴みあげる野薔薇。



「勝ってんじゃねえよバカ！」

「俺らは去年出てねえよ…！去年は人数合わせで憂太が参加したんだ！」

「“里香“の解呪前だったからな。圧勝だったらしいぞ、京都でやったから見てねえけど」

「許さんぞ乙骨憂太！会ったことねえけどよ！」




遠く離れた地に向かって、ガイドブックを丸めてそう叫ぶ野薔薇を他の五人は呆れたように見つめている。




「逆恨みだな」
「しゃけ」


『あ』
「ん？…おい、来たぜ」


『やば、待ってちゃんとストレートなってる？今日寝癖ひどくて無理やりコテでやっちゃったんだけど、絶対傷んでるのはわかったけどさ、でも…』

「ちょっとA、黙りなさい」




複数人の階段を上がる足音が聞こえる。

焦ったようにパンダに髪を確認するAの肩を掴んで、パンダは前を向かせた。




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