魔女が一人。【呪術廻戦】

一足先のスカウト ページ2

．






若者の街、原宿。

おしゃれな洋服屋、雑貨屋、食べ物屋が立ち並び、いつも溢れんばかりの人で賑わっている街。





田舎から出てきた少女＿＿釘崎野薔薇が竹下通りの入り口に立ちそれを見つめている時、ある少女が数名の注目を集めていた。








『…なんでイエベ用ばっかりなの…ブルベに優しい世界になりなさいよ、ほんとに』


「…何かお探しですか？」


『ああ、えっと…ブルベ冬用のラメのアイシャドウって…最近でたって聞いたんですけど』






香月A。一見ただのおしゃれ好きの女子高生。

＿＿実際は、魔法を操る呪術師であり、日々恐ろしいものと命をかけて戦っている。


この場にいる何人が、そんな彼女の姿を想像できるだろうか。





人は見かけが100%ではない。断言できる。


まさか話しかけられるなんて思わなかったのか、困ったように笑った彼女に、頬を少し赤に染める店員。漫画のようだが実際の出来事である。

まあでも香月からしたら、携帯で調べるのが面倒くさくて人に聞いているだけなのだが。




裏側に行ったかと思えばすぐに出てくる先程の店員。どうやら在庫があったようで、Aはすぐに購入を決意した。


もちろん指先もばっちり手入れ済み、乾燥しているなんてことありえない。そんな綺麗な手でお釣りと商品を受け取り、彼女は店を出た。





『ふふ、いい買い物できた。真希に自慢しよーっと』






“真希“に送る用の写真を撮り終わり、鼻歌を歌いそうな勢いでるんるんに歩いていくA。



今日は任務もないし目当てのもの買えたし、このまま帰ろうかな。なんて思っていた彼女に、あるスーツを着た大人が話しかけてきた。








．

．→←Profile

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す