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その気になれば命令されるだろうし、うん ページ13

エルが思っていることが一理あるのも分かっている。執着はしていても、彼を世から隔離して2人だけの生活をさせる気は無い。このままいけば我が一族の長になると言っても過言ではないのだから、触れ合いは重要だ。だからファルは寸前で黙った。

「ちょっ、エル王子・・・・・・ッ!!」

みんなが何を考えているか知らないAは、うわぁぁエル王子が!!僕を抱きしめ・・・!不敬罪で処刑されるぅぅぅ!!、と内心震えでガタガタと震えていた。

「さて、あの攻撃がおかしくなったのはAのおかげなのは確かだしね。ありがとう。でもあまり使わないように」

"祝福(のろい)"は人には力が強すぎる。力に溺れると暴走し死を招く危険性があるのだ。"祝福(のろい)"の力は誰にも教えず、極力使わない。それが"祝福(のろい)"を受けた者のルール。

「分かりました」

だがこの世界のことをよく知らないAには、当然ルールなど知らない。なので『もしもの時のためにポンポン使うなってことだね!分かってますよエル王子!』と斜め下に逸れた解釈をして頷いた。

「では先に進もうか。先程の魔物も強かったことから、この先の魔物も曲者揃いだと思う。気を引き締めていこう」

エルの言葉に「おう!」やら「はい!」やら元気な返事が聞こえた。

「Aもよろしくね。いつかその"祝福(のろい)"の秘密を教えてほしいな」

ポンと髪を撫でて離れていくエルを見つめた。別に今でもいいですが・・・とも思ったが、エルがいつかと言ったら『いつか』なのだろう。彼、王子だし。その気になれば命令されるだろうし、うん。

「A、大丈夫か?見た限り魔法は使われていなかったが・・・」

「大丈夫だよ。ファルは心配性なんだから」

にこりと笑えば納得していなさそうな顔を向けられた。この2人本当に仲が悪い。

森の奥へ向かって歩いていく。たまに出てくるモンスターを倒して経験値を得る。ますますドラゴンをクエストするあのゲームにそっくりだ。

一方、エルは先を歩きつつAの"祝福(のろい)"について考えていた。

攻撃を避けるものか?いや、それであれば初期の段階で使っていたはずだ。何なんだあの力は。



―――――――嗚呼。やっぱり彼、ほしいなぁ。

Aはどうしたら、私のものとなってくれるのだろうか。

この瘴気の濃い森を出れば魔界と言っても過言ではない→←今?ちゃぶ台でお茶飲んでるんじゃないかな



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埋夜冬(プロフ) - 千々さん» 最後までお読み下さりありがとうございます!!!もう本当にありがとうございます!超絶励みになってました!(語彙力) 主人公くんに万が一飽きると魔王様が攫う気満々ですが、その前にエル様がガードしにきます。玩具を取られたくないからね!!ガードが多いね主人公! (2021年3月13日 11時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 完結おめでとうございます! とても面白かったです! やっぱりファルの主人公に対する執着がいいなあと思いました。そしてファルが主人公に飽きる日は来ないらしいですが、もしそんなことになったら私が主人公を守りにいきます(( 本当にお疲れさまでした! (2021年3月13日 11時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!!作者は更新時間まばらですが、これからも精一杯頑張らせていただきます!今後もよろしくお願いします! (2020年8月26日 12時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 続編おめでとうございます! とても楽しくお話を読ませていただいています! 楽しいお話の中にちりばめられた謎がとても気になって……! これからも読ませていただきます! 続きを楽しみにしていますね! (2020年8月26日 8時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ふわふわありすさん» ありがとうございます!予定では続編でちゃんと終われるはず!頑張りますのでお楽しみに!コメントありがとうございます! (2020年8月26日 5時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年8月25日 23時

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