第19話 ページ21
映画も観終わった夕方。特にすることもなく時間が過ぎていく。
｢夕飯、何がいい？｣
サクヤが聞く。そう言えばここ最近サクヤに作ってもらってばかりだ。
｢サクヤが行きたいって言ったカフェはもう閉まってるかな？｣
｢確か夜8時までって書いてあったと思うけど、もしかして夕飯そこで食べるの？｣
きょとんとした顔で聞くサクヤが何だかおかしくて少し笑ってしまった。
｢うん。いつも作らせちゃってばかりだから悪いな〜って思ったんだけど･･･。あ、そんなガッツリしたものないのかな？！俺あんま知らなくてさ｣
きょとんとした顔から何か愛しいものを見るような目をしたサクヤは、にこにこと笑う。
まるで恋人に向けるような、甘い笑顔だった。
｢俺の事考えてくれたんだね、ありがとう。大丈夫だよ。あのカフェいろんなものがあるからお腹もいっぱいになると思う｣
行こうか、と支度をするサクヤだがAはしばらく固まった。
何だあの笑顔！！！！？？
よくわかんないけどすっごく甘かった！！！！
考えてみてくれ。相手は同性でも5度見はするであろうイケメン。そのイケメンから振りまかれた笑顔だけでもダメージがすごいのに、何だあの目。どうしてあんな愛しいものを見るかのような蕩けた顔を。自分の顔の良さわかってる？あの笑顔で雰囲気が砂糖マシマシに甘くなったの自覚ある？
｢A？｣
｢あっ、少し待って！｣
サクヤに名前を呼ばれて正気に戻り慌てて支度を済ませる。
サクヤが案内してくれたのは、繁華街からは少し逸れた道にあるシックなカフェだった。淡い証明と優雅なジャズ。落ち着いていて静かな雰囲気が漂う。
｢賑やかな感じよりは静かな方がいいと思ってさ。どうかな？｣
｢すっごいお洒落･･･！｣
ラフな格好で来てしまった自分が場違いなのでは？と思うほどセレブ感がある。
子供のように瞳を輝かせるAにクスッと笑ってからサクヤとAは案内された席に座る。
開かれたメニュー表も筆記体がオシャレで見入ってしまう。それにどれも美味しそうで決められない。
｢この店、パスタとカレーが人気なんだって｣
｢パスタとカレーかぁ。んー、じゃあ俺はこのカルボナーラにしようかな｣
｢じゃあ俺はカレーにしよう。1口交換して食べてって繰り返したら、人気メニューコンプリートだね。また一緒に来よう｣
サクヤがいたずらっ子みたいに口角をあげるから、Aも同じように笑って頷いた。
心がポカポカとあたたかくなる。
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*-七海-*@めぐ民 - う〜ん…泣ける！もう、今我情緒不安定だからww涙めっちゃ出るんやけどww (2020年8月25日 21時) (
レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» なりましょう！(2人は我らが見てるって事を知らないのだな…) (2020年8月11日 23時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» よし！2人で木になりましょう！！！ (2020年8月9日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» wwwじゃあ、我はその木の枝役に立候補します！！ww (2020年8月9日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» でしょう！？私はめちゃくちゃイケメンな相手にやってるのを見る木の葉役に立候補します！！！ (2020年8月9日 13時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埋夜冬
| 作成日時：2020年6月28日 22時
