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第1話 ページ3

ガチャ、とドアを開ける。我が家の匂いに、やっと帰れた・・・と息をついて靴を脱いだ。

「綺麗ではありませんが、どう・・・ぞ・・・」

振り向いて、言葉を失った。眠気が吹き飛ぶほど驚きに目を見開いた。

「ありがとう」

薄桃がかった茶髪はふわふわと揺れ、茶色い優しげな瞳は微笑みに細められた。少しタレ目なのが印象に残る。
高い身長、整った顔立ち。これは世にいうイケメンだ。それも超ド級のイケメンだ。

透き通った海を見た時のような、夕焼けの茜色と夜の藍色がちょうど分かれている神秘的な空を見た時のような、言葉に尽くしがたい景色が目に移った気持ちになった。思わず、ほぅ、と見惚れる。

「どうかした?」

「あっ・・・、何でもないです」

会った時は暗くて見えなかったが、照明の明かりに照らされて美形が見えた。こんなイケメンならあんな所にいなくても拾ってくれる人がいるだろうに。

アパートは小さいわけではないが、人1人分が十分に過ごせる広さだ。まあ1人増えたところで多分大丈夫だろう。

丸机にコンビニ弁当を置いて座る。敷いてある絨毯に横になった。途端、スーツもそのままなのに肩の力が抜ける。

「そんなに疲れてるの?」

イケメンの質問に唸り声で答えた。そうです、社会人は疲れるのです。

「・・・お風呂とか、ベッドとか・・・好きに・・・つかっていい、から・・・」

もう目も開けたくない。携帯を充電する気も起きない。朝になれば起床時刻に起きるように体がなっているから目覚ましはいいとして、もうやる気が起きない。

「うん、わかった。ありがとう。おやすみなさい」

最後に見たのは、イケメンがブランケットを掛けてくれるところ。Aの意識はすぐに夢の中へ吸い込まれていった。






「・・・・・・さすがに、無防備すぎると思うけどなぁ」

拾われた彼は、すやすやと静かな寝息を立てているAを見てクスリと笑った。

「会ってすぐの男を家にいれるなんて危ないよ。今のご時世どんな奴がいてもおかしくないのに」

ぽん、とAの頭を撫でると眉間のシワがなくなった。素直な反応だ。

「何されても、文句言えないね」

その整った顔立ちに艶美な笑みを浮かべた彼は、Aに覆いかぶさり影を作った。

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埋夜冬(プロフ) - 如月777さん» おお!嬉しいです!サクヤさんはたくさん秘密がありますからね!考えながら読んでいってください!これからもよろしくお願いします! (7月5日 19時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
如月777 - はぁ……サクヤさんイケメン過ぎる!好き! (7月5日 18時) (レス) id: 5d6f503188 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 如月777さん» ありがとうございます!!面白くなるよう精一杯頑張らせていただきます! (6月30日 21時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
如月777 - これは…!面白くなりそうだ!更新を楽しみに待っております!ゆっくりで大丈夫ですよ(´・ω・`) (6月30日 20時) (レス) id: 5d6f503188 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - みるくプリンさん» わぁぁ!ありがとうございます!更新速度が遅いかと思いますがよろしくお願いします! (6月29日 4時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年6月28日 22時

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