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第13話 ページ15

は、は、と短い息。目が泳いでいて、握る手には力が込められていた。初めて見る、サクヤの表情だった。

「サクヤごめん!だ、大丈夫?!」

「・・・・・・・・・あ、ごめんね。大丈夫。何でもないよ」

ハッとしたようにこちらを見たサクヤはにこりと笑った。いつもと変わらない笑顔。だからそそ、おかしいと感じた。あれだけの反応だったのに『何でもない』?

「何でもないわけないよ!!どうして無理して笑うの?そんなことされても嬉しくないし、俺は『そっか』って流せない」

サクヤには常に助けられている。ご飯も家事も精神面も、サクヤがいることで軽くなっていることが多い。

それなのに、サクヤが困っている時に分かっていて無視するなんてできなかった。何より無視なんてやりたくなかった。だから知りたい。サクヤのことを、もっと。

「ん〜・・・それは俺が、そっかで流してほしいって言っても、ダメ?」

しゅん、と眉尻が下がり茶色の瞳がこちらを見る。ダメだと言いたいのに、自分も同じように言いたくないことがあるのだから否定できない。だって、それは卑怯な手だ。相手には手札を明かせと言うのに、自分の手札を明かすつもりはないのだから。

「サクヤがそれで、苦しくなったりしないならいいよ」

その言葉にサクヤは笑顔で返した。Aは笑顔に隠された意味を分かってしまった。大丈夫だよ、慣れているから。そんな顔だ。
慣れてしまっては、ダメだろうに。それでもサクヤには踏み込めない。

「そっか」

Aが返した答えをサクヤは受け入れた。チクチクと痛む胸は感じないことにして。

「おつまみ、美味しい?」

「うん。お酒に合う」

「ふふ。もうオジサンの味覚になっているの?」

くすくす、くすくすとお互い笑い合う。胸に残ったわだかまりを感じないように押し隠して"いつも"を続ける。

大丈夫。無理に聞く気は無いよ。自分だって言いたくないことはたくさんある。でもサクヤには本心を話してもサクヤが安心できる人が見つかればいいなと思う。
自分にはいなくて、死にたくなるほどの後悔を重ねているから。

あんな思いは、してほしくないから。

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*-七海-*@めぐ民 - う〜ん…泣ける!もう、今我情緒不安定だからww涙めっちゃ出るんやけどww (2020年8月25日 21時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» なりましょう!(2人は我らが見てるって事を知らないのだな…) (2020年8月11日 23時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» よし!2人で木になりましょう!!! (2020年8月9日 22時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
*-七海-*@めぐ民 - 埋夜冬さん» wwwじゃあ、我はその木の枝役に立候補します!!ww (2020年8月9日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - *-七海-*@めぐ民さん» でしょう!?私はめちゃくちゃイケメンな相手にやってるのを見る木の葉役に立候補します!!! (2020年8月9日 13時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年6月28日 22時

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