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プロローグ ページ1

今日も定時退社出来なかった・・・・・・。

とぼとぼと帰路を歩くAの手にはいつも通りコンビニ弁当が入った袋が握られている。
時間は夜中0時に近い。定時退社は19時だと言うのに何でこうなるんだ。

別に会社自体はブラックなわけではない。ノルマが達成できれば定時退社。出来なければサービス残業。要は自分の力次第。

今日は誰もいないと思われて電気を消されたので仕方なく帰ることにした。

はぁ、とため息を吐いて眠たい頭で明日の段取りを考える。プレゼンはまとまっているからそれの確認と、発表前には――――。

「わっ・・・と!」

いきなり足が何かに引っかかった。転げそうになるところを何とかバランスを保って、引っかかった何かを見る。

ゴミ捨て場だ。暗くてよく見えないが、あれは足だろうか。なんだ足に引っかかったのか。相変わらずついてな―――

「え、足!?」

ゴミ捨て場に足!!?ついに不幸すぎて殺人現場の第一発見者にまでなってしまったのか自分は!

「痛・・・」

声がした。生きてる!

「だ、大丈夫ですか!?」

慌てて駆け寄るとゴミ捨て場がモゾモゾと動き出した。街灯の灯りが小さくて顔がよく見えない。

「大丈夫だよ、平気」

少しだけ低めの声。男のようだ。灯りで少し照らされた瞳と目が合った。

「ねぇ、俺の事拾わない?」

「はっ!?」

思わず聞き返してしまった。どうしようこの人全然平気じゃないと思う。

「拾わない?家事とか出来るよ?そこら辺のやつより優秀だと思うけど。それに君、毎日コンビニ弁当だと体壊すよ」

やっぱり聞き間違いではなかった。拾わない?とか言っている。というか何故毎日コンビニ弁当だと・・・。
そこで気づいた。ここは我がアパートの前のゴミ捨て場だ。危ない、家を通り過ぎてしまうところだった。
確かに今日は溜まった弁当ゴミを出した日だ。まさかそれだけで毎日コンビニ弁当だと分かったのか?

「ックシュ」

考えていると男がクシャミをした。この男、どうしようか。
今から警察に行こうにも時間がかかる。何より何かしら事情を聞かれるだろう。睡眠時間は削られる。それでも出社時刻は迫ってくる。
そろそろ秋口だ。夜外にいるのは肌寒いだろう。放置も夢見が悪い。

「とりあえず・・・家このアパートなんで、上がります?」

この時既にAの思考回路はこの怪しい男を警察に届ける理性より、眠いから寝たいという本能が勝っていた。

かくして、Aは男を家に上げてしまったのだった。

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埋夜冬(プロフ) - 如月777さん» おお!嬉しいです!サクヤさんはたくさん秘密がありますからね!考えながら読んでいってください!これからもよろしくお願いします! (7月5日 19時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
如月777 - はぁ……サクヤさんイケメン過ぎる!好き! (7月5日 18時) (レス) id: 5d6f503188 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 如月777さん» ありがとうございます!!面白くなるよう精一杯頑張らせていただきます! (6月30日 21時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)
如月777 - これは…!面白くなりそうだ!更新を楽しみに待っております!ゆっくりで大丈夫ですよ(´・ω・`) (6月30日 20時) (レス) id: 5d6f503188 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - みるくプリンさん» わぁぁ!ありがとうございます!更新速度が遅いかと思いますがよろしくお願いします! (6月29日 4時) (レス) id: f9a8d8c7d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2020年6月28日 22時

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