エピローグ ページ42
朝はいつも忙しい。特にAが小野寺出版に行く日は早起きだ。
「おはよう」
ちょうどAが出るぐらいの時間に湊が起きてくる。今日も所々跳ねている寝癖が面白い。
「おはよう湊さん。朝ご飯はそこだよ。好きに食べて」
パンと目玉焼きとハムとサラダ。乗せて食べてもいいし別々で食べても美味しいだろう。
「それじゃあ俺、行ってきます。今日は夕方に帰ってくるから、プロット書いて待っててね」
靴を履いている間に湊はAに近付く。立っていた襟を直して、そのまま手を頬に持っていく。
「行ってらっしゃい。頑張って」
朝のキスは最早日課で。それでもAは幸せで赤くなってしまう。
「行ってきます」
Aからは不意討ちで頬にキスをして、出版社に行った。驚いて言葉に出せなかった湊はキスをされた頬を押さえて、困ったように微笑んだ。
「……幸せで溶けそう」
嫁がかわいくて毎日溶けそうだ。
湊はAが作ってくれた朝食を食べ、プロットを作るために書斎に籠った。
結婚式を挙げてからもいくつも本を出したが、前にも増して幸せそうな描写が多くなった湊の小説は「読んだら恋人が出来る」や「全てが許せる気持ちになる」「夫婦仲が良くなる」などの噂もつき、さらに爆売れ状態となった。それは湊自身が幸せだからだろう。
2人の薬指に嵌まっている指輪は、今日も、明日も、永遠に輝き続ける。
702人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
埋夜冬(プロフ) - 白澤 晴夜さん» ありがとうございます!返信遅れてごめんなさい!キュンキュン出来ていたなら良かったです(*´ω`*) (2019年12月14日 13時) (レス) id: 87a5a46f37 (このIDを非表示/違反報告)
白澤 晴夜(プロフ) - 完結おめでとうございます!!もう最後までキュンキュンしながら読ませて頂きました〜!!この2人には、これからも永遠に幸せでいて欲しいです!!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年12月13日 22時) (レス) id: 5742d2c832 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - ゼロさん» 返信遅くなりすみません!ドキドキしていただけたなら作者も満足です!次回作もよろしくお願いします! (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - 唳桜さん» 返信遅くなりすみません!可愛く書けていたなら良かったです!次回作も作ったのでぜひ読んでみてくださいね!この作品を読んでいただきありがとうございました! (2019年12月7日 10時) (レス) id: b51b60f8c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ - とても面白かったです。僕自身とても好きなジャンルで読んでてとてもドキドキしました!完結おめでとうございます。これからも応援しています。頑張って下さい(^▽^)/ (2019年12月1日 11時) (レス) id: aaae856515 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:埋夜冬 | 作成日時:2019年8月10日 22時