【完結】7日経ったら忘れていいですか _3_【鬼滅の刃】

玖拾漆 ページ4

｢…………………私も、愛しているわ………



弥生……………、｣





それが亡くなった彼女の名前なのだろうか、？



『私も、貴女と同じような状況なんです』





｢………………あなたも、誰かを失ったの……？｣






『違うんです、誰かじゃなくて



私が死んでるんです』






唖然とする女の人



『少し、聞いてくれますか』





｢………えぇ、勿論｣





私は記憶の消去の事や鬼殺隊のこと、愛奈のこと、宇髄の事を話した




『_________7日毎に私は死んじゃうんです



誰の記憶もないまま、吹き込まれた事実かもわからない記憶を頼りに生きてるんです



かくいう私も今日消去されたばかりで昨日以前の事は全く覚えていません



前の私も、その前の私も………………宇髄を貴方のように好きなんです


でも7日経つ毎に好きって感情も消えます


私が死ぬから、伝えられないんです



そばに居るだけで幸せだろ、と仰りたい気持ちもわかります………

性別の壁に悩まされる事もないです、貴女にとっては嫌味のように聞こえるかもしれませんが

7日で好きな人の隣にいることが出来なくなるのはとても悲しいです

今私がここを出て7日過ごせば


次に貴女に会う時は私じゃない私が貴女と顔を合わせているんです




私が、私だけがあの人達の隣に居たいと思っても7日経てば終わりなんです

皆は私が変わったことに気付かず過ごすから

どんどん前の私のことは忘れていってしまう



私は、普通ではないから』





｢………………………辛い人生だったでしょう、？投げ出したいとは思わなかったの………？｣






私の手を握って涙を流す女の人






『日記を見ていたら、

死にたい

誰か殺してくれないか、生きていたくない

全部忘れて楽になりたい



なんて書いてありましたけど、それも私じゃないのでわかりませんね』




｢………………、7日だけなんて悲しいわよ……





せっかくそばに居られるのに………っ、7日なんて……………｣





『私もそう思いますよ、まぁでも






もう少しでこんな状況とおさらばなんです』






｢どうして…？｣





『私、__________________ので。』




日記に書いてあった通りに答えると女の人は物凄く悲しい表情をした









女の人が私に聞いてきた


なぜ泣かないでそんな話が出来るのか
なぜそんなに笑顔で居られるのか









私は答えた









『だってそれも全部


…今の私の事じゃないですから』

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