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佰玖 ページ17

『………………ん、いい匂い』







「……




お前のせいで珠世様に怒られただろうが……」







え、?私何したの







「…………………とりあえずこれ食ったら街に行くぞ」






『え、まだ昼じゃ』





「…………………………珠世様とお茶していたら夜になっていた」






『馬鹿なの、?』





「お前に言われたくない」








でも、愈史郎達と街に行けるのは嬉しいな


私服持ってないけど







これ寝るとき用なんだけど







「服は珠世様が用意してくれている」






『そっかぁ、なら安心だね』






愈史郎が作ってくれたご飯を口に運ぶ







美味し






「そういえば随分と短くなったな、髪




整ってないのが気になるが」





『鬼にやられた、めんどくさくて整えてないんだよね


愈史郎やってくれるって?』





「言ってないけどまぁいい


食べ終わってから切ってやる」







準備するから待ってろ、そう言って部屋を出ていく愈史郎を横目に黙々とご飯を食べ続ける









本当に美味しい








ーー





『ご馳走さま』





「お粗末さま、食器はそこに置いておけ

後で持っていく



準備出来たからこっち来い」






愈史郎の前に座ると髪にハサミを入れていく愈史郎






『うひひ、髪切ってもらうのって新鮮ね』






「動くな」





『可愛くしてね』





「だから動くな」







静かに座って待つ






「寝るなよ」




『…………ふぁい』








チョキチョキと鳴るハサミの音と


パラパラと新聞の上に落ちていく髪









「……………………どうだ?」







愈史郎が整えてくれた髪を手鏡で見ると

肩に付かないくらいの

ホリゾンタルボブ(毛先が横から後ろまで水平のボブ)になっていた




『可愛いね』




「もう1回また動くな」





手鏡を取られて愈史郎が私の髪を触り始める





「目瞑ってろ」






『へ。ちょっと待ってなんか熱いんだけど』





「電気ゴテだ、珠世様のを借りてきた」








怖、え、怖



ーーーー

ーーー






「おい寝るな…………終わったぞ」







『……ふへ?』





目瞑ってたから一瞬寝てた





手鏡を渡されてもう一度見ると


ふわっとしたカールが全体に付いていて、頭のてっぺんより右下辺りから右耳にかけて

リボンと一緒に髪が編まれていた






『可愛い』





「……………似合ってると思うぞ」





『へへっ』




「珠世様に着付けて貰ってこい」

佰拾→←佰捌



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(プロフ) - 感動しました…!ちょっと、泣いちゃいました笑 (8月13日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 自分は飽き性なので最後まで読む事は滅多に無いのですが、久しぶりに最後まで飽きずに読めました!とても面白くそしてとても感動しました..めちゃくちゃ泣きました‼︎素敵な作品をありがとうございます‼︎‼︎ (5月16日 22時) (レス) @page50 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 本当にずっと涙が止まりません…何回でも何百回でもこの作品をこの1人の少女の人生を必ずみにきますね!!!この作品を作ってくれてありがとうございました!!! (2022年8月12日 6時) (レス) id: db88a71968 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - しのぶさん、本当最低だな。無一郎の奴も、主人公と和解すんな!!お前らにはその権利はねぇんだよ💢と思います。夢主さんは、すぐに記憶無くなったらすぐに鬼殺隊辞めるべきだったんですよ!!私は和解ENDなんて認めません!! (2022年5月23日 21時) (レス) @page46 id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんちゃん - 素晴らしい作品に出会いました、この世にこの作品を生み出してくれて本当にありがとうございます。記憶がなくなる感情とか辛さとか引き込まれる文章ばかりで涙が止まりません。今から読み返します。 (2021年5月7日 1時) (レス) id: a2bdeb07de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やきべん。 | 作者ホームページ:やきべんたまらん  
作成日時:2020年5月18日 12時

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