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佰捌 ページ16

『ねぇ愈史郎、最後にいつ飲んだ?』







「8日程前だったか…………?」






『………………なら私の血飲んでみない、?』






「巫山戯てるのか?」





『本気、』






思い切り腕を噛んで血を流す




結構深かったかな






唖然とする愈史郎の口に腕を近付ける







「…………………やめろって言っても止まらないからな…?」




『気の済むまで良いよ』




それでも幾ら経っても口を近づけさえしない愈史郎





床に零れ落ちそうになったから自分の舌で舐めとる







『うぇ、鉄の味する』






「……………………絶対忘れろよ」






いきなり腕を掴まれて肘から愈史郎の舌が這う






『…………っ、』






予想以上にくすぐったくて愈史郎の少し火照った頬と耳と唇に目が行く






水音が響き、どんどんと手首の方に上がっていく







傷に触れるとピリッと痛みが走り、血が少しずつ吸い取られているのがわかる







『……………ん、っ


ちょっ、待って…………………』






「気の済むまでいいと言ったのは誰だ」








私の上に乗っかって布団に押し倒してくる愈史郎








『………ちょ、首は関係ない……でしょっ、!』








「遊郭に居たならわかるだろう、」






口元に薄く血を滲ませてニヤッと笑う愈史郎に胸がどんどん高鳴っていく







「……………………………………………冗談だ、




そんなに涙を滲ませるほど嫌だったか」





私を起き上がらせると私の目尻にに指を滑らせて涙を拭ってくる




『………………煽ったらダメだと実感しました…もうしません』







「わかったらいい、




そばに居るから昼まで寝ろ」







愈史郎が私を寝かせると、隣に寝っ転がって背中をトントンとしてくれる





……………私は子供か







でも心地良い





『おやすみ、愈史郎』





「ん。いい夢見ろよA」





ーーーーーーーー

ーーーー


ーー



隣からの寝息が聞こえてきた頃に布団から出て



真顔で部屋を出る








戸を閉めて戸によしかかりながら座り込む









「はぁぁぁぁぁあ………………………




あいつはどうしてあぁなんだ…………」





ガラッ





「愈史郎、ただいま帰りましたよ」


「珠世様!早かったですね…!


荷物持ちます」


「ありがとう愈史郎……………あら?そんなに顔を赤くしてどうしたんですか」





珠世様に隠し事はできない……


俺は珠世様に起きたことを説明した

佰玖→←佰漆



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(プロフ) - 感動しました…!ちょっと、泣いちゃいました笑 (8月13日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 自分は飽き性なので最後まで読む事は滅多に無いのですが、久しぶりに最後まで飽きずに読めました!とても面白くそしてとても感動しました..めちゃくちゃ泣きました‼︎素敵な作品をありがとうございます‼︎‼︎ (5月16日 22時) (レス) @page50 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
りおん(プロフ) - 本当にずっと涙が止まりません…何回でも何百回でもこの作品をこの1人の少女の人生を必ずみにきますね!!!この作品を作ってくれてありがとうございました!!! (2022年8月12日 6時) (レス) id: db88a71968 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - しのぶさん、本当最低だな。無一郎の奴も、主人公と和解すんな!!お前らにはその権利はねぇんだよ💢と思います。夢主さんは、すぐに記憶無くなったらすぐに鬼殺隊辞めるべきだったんですよ!!私は和解ENDなんて認めません!! (2022年5月23日 21時) (レス) @page46 id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんちゃん - 素晴らしい作品に出会いました、この世にこの作品を生み出してくれて本当にありがとうございます。記憶がなくなる感情とか辛さとか引き込まれる文章ばかりで涙が止まりません。今から読み返します。 (2021年5月7日 1時) (レス) id: a2bdeb07de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やきべん。 | 作者ホームページ:やきべんたまらん  
作成日時:2020年5月18日 12時

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