世界一綺麗な音【宇髄天元】

26音目 ページ30

『「「「いただきます」」」』


「うめぇーーー！！！」



伊之助食べるの速っ……


そして手で食べんのかよ




『伊之助伊之助、お箸使えないの？』


「あー？んなもんめんどくせぇだけだ！！」


『へぇー、ここの皆全員お箸使えるのに伊之助は使えないのかぁー……』




無言で皆の手を見つめる伊之助




「はぁ！？んなの俺だってできるし！！！！

お前らに出来ることは俺でもできる！！」




箸を不器用に握って、ご飯に刺して食べる伊之助


米粒は刺して食べれないから物凄いイラついてる



『すくって食べてごらん』



刺すのを止めて、お椀の縁を滑らせるようにご飯を取り、口に運ぶ




「ほら見ろっ！！出来たじゃねぇか！！！！」



『伊之助は凄いね……なんでもできる……！！』



「だろ、俺は山の王だからなっ！！」



ドヤ顔の伊之助


食べてる途中右手で箸握って左手でご飯掴んでたけど……無意識かな





「あっ、おい！それ俺のっ！！！


キィィィっ！！！せっかくの女の人のご飯が……！！！！

今日という今日は絶対に許さないからな！！！」


「ガハハハハ」


「またっ……！！！

お、お前なんてな！大嫌いだ！！伊之助の馬鹿！」


「あぁ！？なんだと！？」




善逸と伊之助の喧嘩が始まる


善逸が話してくれた通りだ……


チラッと宇髄さんを見ると笑って


もっと派手にやれー！！


って言ってるし……





こんな時は我らがお兄ちゃん




「2人ともよせ……ほら善逸、俺のをあげるから


伊之助もだぞ？俺のをあげるから、な？」




「…………炭治郎は食べないのか？」



「俺はもう沢山食べれて幸せだ、だから2人もお腹いっぱいにするんだぞ？」




静かになる2人




流石我らがお兄ちゃん

竈門炭治郎君だ




「何笑ってんだ！！！」


『ふふ、楽しいのw


こんなに騒がしい食事は久しぶり


善逸は幸せだねぇ……、こんな良いお友達が居て…』




善逸は

誰がこんなやつ！！って叫んでるけど

嫌いな奴とは何時でも離れられるし……

私にあんな音で2人の話をしたりしない


大好きなんだなぁ……




「そうだA！！！お前俺と勝負しろ！！！」




『……ぇ？』





いきなり立ち上がる伊之助




『…………明日にしよう？お風呂も入ったし。


約束』


「……しのぶがよくする奴だろ！！


指切りってやつ！」



『そうそう


ゆーびきーりげんまん……』





伊之助の頬が緩み、笑顔が漏れる

約束が好きなのかな……

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