派手な柱の本命継子〔鬼滅の刃〕

53日目 ページ14

…………

……

キツい匂い……

臭い、臭すぎる……

炭治郎や善逸はどこだ？

大きな音と共に空が光る

『善逸……っ、頑張ったんだねっ

今、行くから……

待っていて…、善逸』

私は走って音の元へ急ぐ

……お願い、お願い善逸っ

……段々と善逸の匂いが薄くなっていく

『間に合って！』

…………

……

『善逸っ……大丈夫？』

「…………」

目は……開く

意識もある

『良かったぁ……っ、ちゃんと毒の巡りを遅らせてるんだね

ごめんね、ごめんねっ……

専用の解毒剤は持っていないけれど、少しでも遅らせるね』

善逸の手のひらに薬を打ち、肺が少し広がる薬を飲ませる

『鴉から連絡あって、しのぶちゃんが来てくれるよもう場所は伝えたからすぐ来ると思う。

私は炭治郎の元に行くね。

頑張ったね、偉いね
もう少しだから、もう少しで終わるから。

生きて……善逸』

「…………」

静かに息をする善逸

額にキスを落として私は走り抜ける

………………

………………

『炭治郎！！炭治郎！！』

義勇が向かっていれば良いけれど……っ、

伊之助の匂い……！？

と、義勇の匂い……

炭治郎の匂いがないっ……

血の匂いが凄いっ……間に合え、間に合え、間に合えっ！

『伊之助っ！！』

義勇が伊之助を掴んでいた鬼の手を切っていた

「水の呼吸 肆の型 打ち潮」

『華の呼吸 弐ノ型 花間一閃』

義勇と私の刃で鬼の首が落ちる

『伊之助、大丈夫！？』

「す、げぇ……な」

『こっちにも隠と蝶屋敷の皆が来る

呼吸で喉の止血をしろ！

傷は私がやるから！』

義勇と目で合図をして私は伊之助を。

義勇は炭治郎の元へ向かった

「戦え！俺と！」

『黙れ』

「どこ行くんだ！！」

『深く息をするな。大丈夫だ、安心しろ

喋るなよ。』

伊之助が暴れるもんだから縛って木に吊るした

やばい……クラクラする……

頭が痛い

汗が止まらない

大丈夫だ、落ち着け

私は柱に育てられた子だ

そして私も柱だ

「おい……大丈夫か」

『心配するなら自分にして。

私は大丈夫、強いんだからね！

伊之助、生きて。』

伊之助の額にもキスをする

猪の頭の上からだったけど

後は炭治郎……

義勇が向かったから大丈夫だとは思うけど……

私は木の上を走って匂いを嗅ぎ分ける

どこだ、どこだ……

何処にいる……！

『炭治郎っ！禰豆子！！』

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