似ている。 ページ9
その後はカイラ様にティッシュを渡され鼻をかんだ。
その時の私はスッキリした顔をしていたのだろう。
カイラ様は手の甲で口元を隠しながら笑っていた。
あまり笑わない方だと最初は思っていたが、そんなことはなく、こうして話していると笑う姿を見ることができる。
それが嬉しくて、笑顔になってくれるとこちらまで嬉しくなる。
「はぁ…泣いた後はヘラヘラ笑っているとは…」
「カイラ様が笑顔なので、嬉しくなっただけです」
カイラ様は少し驚いたように目を丸くした後、眉を下げた。
「お前はエンマによく似ている…」
「え…？」
「もう泣き止んだことだ。作業を再開するぞ」
「ぁ、はい！」
カイラ様はエンマさんに似ていると言った時どこか悲しそうな顔もしていた。
カイラ様の嫌な事に触れてしまったのかもしれない。
その後は何も喋らなくなったカイラ様を見てそう感じた。
＊＊＊
無事その日に写真の選別を終わらせ、時間を確認すると、もう午後六時を指していた。
「夕ご飯作らないと…」
「その必要はない。ここで食べて行くといい」
「え、よろしいのですか？」
カイラ様から誘われる晩御飯はいつもとても豪華だ。
さすが妖魔界の王の食事といったところである。
私は「よろしくお願いいたします」と元気よく言い、カイラ様は小さく笑った。
「カイラさま！」
「Aもキョウはここでたべていくのだな！」
二人が入ってきて、私とカイラ様はできるだけ表情に出さないように悶えていた。
一仕事終えた後の癒しの二人。
「フウ、ライ」
カイラ様が二人の名前を呼ぶと嬉しそうにカイラ様の元へと向かうフウくんとライちゃん。
可愛らしくて、胸を押えてため息がこぼれてしまう。
愛おしさのため息である。
こうして豪華な夕食をとった後、カイラ様達と別れ、門番の方や沢山の書簡を持ったフクロウさんと挨拶を交わしながら、門へと向かう。
「はぁ…お腹いっぱい」
帰ったらお風呂沸かして、すぐ寝よう。
今は夏休み。大学も休みである。
夏休みに沢山バイトを入れるという人も多いが、私はウォッチ使いである。
…コケシを売りまくるのでお金は稼げる。
それはそうと。
ポケットうんがいで家の近くまで行くのもいいが、今日は何となく歩きたい気分だった。
「沢山食べちゃったから、ちょっとは歩かないとね」
私は妖魔界のうんがい鏡まで歩く事にした。
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岸 - yuiさん» yui様、好きと言っていただけて、こちらもきゅんきゅんしております( ´ ▽ ` )これから、もっとキュンキュンさせられるように頑張りますね！コメントありがとうございます(^^) (2022年8月4日 20時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - GHJさん» GHJ様、素敵なコメントをありがとうございます！返信が途方もなく遅くなってしまい、申し訳ございません…！これから再開していきますので、よろしくお願いします(*^^*) (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - 花音さん» 花音様、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。そう言っていただけて光栄です(^^)またぼちぼち再開していきますので、よろしくお願いします！ (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
yui - めっっっちゃ好きですこの話...凄いキュンキュンして、一人で悶えてます...... 執筆お疲れ様でした♪ (2022年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 091807da6e (このIDを非表示/違反報告)
GHJ - 読んでいると楽しくなりすぎてもう全て読み終わっちゃいました＞＜続き楽しみにしてます！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page20 id: 0fb369d062 (このIDを非表示/違反報告)
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