幻聴のようだ。 ページ15
大ガマと沢山屋台を回って、はしゃいで、元祖軍の宴会場に行って、最後は本家も元祖もみんな仲良くお酒を飲み交わし、踊って、歌って、どんちゃん騒ぎとなった。
「A、少し酔ってるでしょ」
「いや！酔ってないよ！全く！」
女郎蜘蛛にそう言い放つと、女郎蜘蛛は笑う。
「声がでかくなってるわよ」
「いや、本当にっ！！」
酔わないようにチビチビとお酒は飲んで、基本は水をガバガバと飲んでいたから。
でも後半は結構飲んだ…？いや、でも意識はあるし、そこまで飲んではいない。
「A！酒の飲み比べしようぜ！！」
「Aじゃなくて、私が代わりに勝負してあげるわ」
「なっ、女郎蜘蛛殿が！？」
女郎蜘蛛は私を見て、そろそろ帰りなさいと、背中を押した。
私は時間を見て、確かにそろそろ帰った方がいいと判断した。
時計は午後十一時を指していた。
土蜘蛛や大ガマから手土産の饅頭を沢山渡され、私は気分よく、うんがい鏡を通った。
＊＊＊
「ふぅ、なんかスッキリだなぁ…」
気分が上がって力がみなぎってくる……気がする。
「A」
気分がいいと大好きな声までも聞こえたので、嬉しくて笑う。
「この声は、エンマ？幻聴まで…、酔ってるなぁ〜」
ふふん、とアパートの階段をのぼっていく。
「幻聴じゃねぇよ、仕事やっと終わってAに…」
「幻聴！」
「こりゃ、酔ってんな、A」
「酔ってない」
なぜかエンマの姿が見えない。声だけしか聞こえない。やっぱり幻聴のようだ。
アパートの鍵を取り出して、鍵を開けて、中に入る。
そして、玄関にドサドサッと荷物を置いて倒れる。
「あー、もう無理、動けない…」
お腹は水とお酒でたぷたぷで、家に着いた途端、眠気が襲ってくる。
「おい、Aっ」
「…おやすみ」
瞼が下がり、視界は暗くなるが幻聴はまだ続く。
床にうつ伏せのまま、返事だけしておく。
「A、明日は何も予定は無いか」
「うんうん…」
「そうか、───ても───いいか？」
「うん、いいから、もう眠たいから…また明日ね」
もう眠気に負けて、よく分からず、とりあえず返事をした。
これが後に、いや、すぐ近い未来、私にとんでもない衝撃を与えることになるとは、この時の私は思いもしなかった。
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岸 - yuiさん» yui様、好きと言っていただけて、こちらもきゅんきゅんしております( ´ ▽ ` )これから、もっとキュンキュンさせられるように頑張りますね！コメントありがとうございます(^^) (2022年8月4日 20時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - GHJさん» GHJ様、素敵なコメントをありがとうございます！返信が途方もなく遅くなってしまい、申し訳ございません…！これから再開していきますので、よろしくお願いします(*^^*) (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - 花音さん» 花音様、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。そう言っていただけて光栄です(^^)またぼちぼち再開していきますので、よろしくお願いします！ (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
yui - めっっっちゃ好きですこの話...凄いキュンキュンして、一人で悶えてます...... 執筆お疲れ様でした♪ (2022年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 091807da6e (このIDを非表示/違反報告)
GHJ - 読んでいると楽しくなりすぎてもう全て読み終わっちゃいました＞＜続き楽しみにしてます！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page20 id: 0fb369d062 (このIDを非表示/違反報告)
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