勇気。 ページ13
「そもそも告白する勇気が私にはないの…」
ポロリと言葉が漏れた。
「私に告白する勇気さえあれば……でも、エンマさんは私の事を友人だと思っているから、きっと告白しても、関係がギクシャクしてしまう…きっとそうなの」
「確かに、エンマ様が友人と言っているから不安になるのは分かるわ。でも、まだ告白もしていないのに決めつけるのは良くないと思うけど？」
女郎蜘蛛は静かに私の隣に座り背中をさすった。
「一つ言うけど…友人だからって、夜に自身の夕食も後回しにして家まで送るのは珍しいんじゃない？ただの好意にしては」
「…？」
「だって、そうでしょ？別にAはウォッチ使いだし、ウォッチがあるから、何かがあれば、妖怪を召喚することも出来る。だけどエンマ様はわざわざ
Aにうんがい鏡も使わせずに、自らが動いたのよ」
本当にそれはただの友人としての好意なのかしら？
女郎蜘蛛はそう言って、目を細めた。
確かに…相手はエンマさん。
妖魔界でその名を知らぬ者はいない、超有名妖怪。
そんなエンマさんが…。
いやいや、期待しちゃだめだ。
痛い目を見ることになる。
でも心は勝手に期待して、少しだけ鼓動が速くなった。
「まぁ、エンマ様関係の話はここまでにして…。A、明日の夜暇かしら？」
「うん」
「明日の夜、平釜平原で夏祭りがあるの」
「あぁ、本家軍もやるんだってね。土蜘蛛がなんか不機嫌そうに言ってた…」
「A、浴衣持ってるでしょう？着付け、してあげるから、持ってらっしゃい」
「浴衣…え、いやいや…！」
「A、着れる時に沢山着なさいよ？そして、明日は沢山はしゃいで、胸のモヤモヤも晴らしちゃいなさい！」
女郎蜘蛛は私の肩をグッと掴んだ。
「明日の午後四時にここに来なさいね？着付け、してあげる。来ないと絶交よ？」
「…ありがとう。女郎蜘蛛」
「ふふ、明日はとびっきり可愛くしてあげるから、楽しみにしてなさいよ」
女郎蜘蛛はやっぱり優しくて、頼れる姐さんのような存在である。
「女郎蜘蛛、大好き」
「ま、私には言ってもいいけど、ホイホイ他の野郎にはそんな大好き、だなんて言っちゃダメよ」
女郎蜘蛛は軽くウインクをした。
私もウインクを返してみたら、できていない、と笑われたのだった。
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岸 - yuiさん» yui様、好きと言っていただけて、こちらもきゅんきゅんしております( ´ ▽ ` )これから、もっとキュンキュンさせられるように頑張りますね！コメントありがとうございます(^^) (2022年8月4日 20時) (
レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - GHJさん» GHJ様、素敵なコメントをありがとうございます！返信が途方もなく遅くなってしまい、申し訳ございません…！これから再開していきますので、よろしくお願いします(*^^*) (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
岸 - 花音さん» 花音様、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。そう言っていただけて光栄です(^^)またぼちぼち再開していきますので、よろしくお願いします！ (2022年8月4日 20時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
yui - めっっっちゃ好きですこの話...凄いキュンキュンして、一人で悶えてます...... 執筆お疲れ様でした♪ (2022年1月22日 15時) (レス) @page20 id: 091807da6e (このIDを非表示/違反報告)
GHJ - 読んでいると楽しくなりすぎてもう全て読み終わっちゃいました＞＜続き楽しみにしてます！ (2021年12月5日 20時) (レス) @page20 id: 0fb369d062 (このIDを非表示/違反報告)
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