U w a k i - 浮気 - Reo . S

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REO side





腕の中に柔らかくて温かいモノ

女の子って、なんでこんなに柔らかいの

って … 俺らが筋肉質で硬いだけか





「 Aちゃん、朝だよ 」


『 んー… 』





いつもは彼女の方が先に起きて、朝だよって起こしてくれるけど

今日は2人とも午後から仕事だから ゆっくり寝てる

にしても寝顔、無防備過ぎるでしょ





「 5秒数えて起きなかったらキスするぞー 」


『 んん … 』


「 いーち、にーぃさーん … しー 」





あぁもう、なんでこんなに可愛いワケ

寝ぼけてんのか 擦り寄って抱きついてくるし





「 5 … はいアウト、… ん 」


『 っ ん 、わ … 何してんの 』


「 5秒数えても起きなかったから、した 」





なんだっけ、キスで眠りから目覚めるおとぎ話

俺が王子か、って言われたら違うかも知んないけど

眠そうな瞼も可愛いなぁ、なんでそんな事思う





『 んふ、おはよう玲於くん 』



こんな幸せな時間がずっと続けばいいのに





* * *





朝のご飯や支度を済ませ、のんびりと過ごす時間が幸せで

何にもしないで ただ彼女を肌で感じる

臣さんが来週帰国したら、こんな風には会えなくなるし。


きっとこの1週間会えなかった分だけ、埋めるようにAちゃんとこに来るだろう


そしたら、せっかく恋敵(ライバル)が居ない間に作った 俺たちの関係が

あっけなく崩されてしまう






「 Aちゃん、好きだよ 」


『 … もう、何回も言わなくても分かってるよ？』


「 Aちゃんは俺の事好きじゃないの？」


『 ううん、好き。大好き 』





ねえ、Aちゃん

俺じゃあAちゃんを幸せに出来ないかな


寂しい思いも、させないし

浮気なんてしない。一途に思い続けるよ






「 俺がAちゃんを笑わせてあげるから 、

俺が … 幸せに、するから 」





なんかプロポーズみたいなこと、言っちゃったけど

Aちゃん “ どうしたの、急に ” って困り顔

まだ臣さんと切れてないのも、分かってるよ


俺、待ってるからさ

ちゃんと気持ちの整理付けるの待ってるから





「 … 来てよ、俺のとこに。」





臣さんなんてやめて、俺にしてよ

こんなに危険な事してまで 手に入れたい人なんて
Aちゃんが初めてだよ





『 玲於くん、ありがとう。… でも 』


「 … Aちゃん、俺本気だよ 」



『 … 出来ない約束は、しない方がいいよ 』






彼女はそう言って、切なげに微笑んだ





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