初恋@白 ページ21
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ラウール side
年末のカウコン。
俺達はまだ未成年だから、出られないけど。
客席からデビュー曲を披露するメンバーに声援を送る。
曲の終盤、駆け寄ってきてくれるメンバー。
嬉しいねなんてAと話をして。
俺「やっぱみんなかっこよかったね」
終演直後、そう言って隣のAの顔を見ると。
俺「え、何？熱でもあんの？」
ぽけーっとした表情のA。
心なしかほんのりと顔が赤い気がする。
大西「どうしたん、朝比奈さん、体調悪いん？」
俺「何か気が付いたらこんななってて。や、熱はないな」
声が聞こえたのか、隣にいたなにわ男子の何人かが声をかけてくれる。
慌ててAのおでこに自分のおでこを合わせたけど、熱はないみたい。
道枝「…ファンの人らから歓声上がってるよ」
俺「え？」
長尾「サービスよな」
朝比奈「…た」
俺「え？」
朝比奈「かっこよかった」
やっと声を発したA。
なんだ、そんな事か。
そう安心したのも束の間。
朝比奈「なんて名前なんだろう、あの人」
俺「あの人？」
道枝「ちょ、ラウールくん、声大きい」
初めて見るAの乙女みたいな表情に、思わず声が大きくなる。
危ない、まだファンの人の前だ。
朝比奈「確か、へいせいじゃんぷ？って言ったかな。王子様みたいな、」
道枝「山田涼介くんやない？」
朝比奈「ってお名前なんですか？」
大西「待って、山田くん知らないって何？」
長尾「ラウールくん、顔怖いで」
マネ「あ、いた！早く退場してください！」
見学席であーだこーだ言ってたら、いつの間にか俺ら以外のJr.は既に退場した後で。
探しにきたマネージャーに怒られて、みんなで席を離れた。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月19日 19時
