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俺「眠れへんの？」
朝比奈「向井さん」
疲れたのか早々に寝てしまったメンバー。
俺は目が冴えて中々寝付けんくて、布団を抜け出し外に出て行く朝比奈ちゃんを見て、後を追いかけてきた。
朝比奈「へへ、何か眠れなくて」
俺「俺もやけど…一人で外行くんは危ないよ」
朝比奈「ごめんなさい」
俺「何しに来たん？」
朝比奈「星、見たいなって」
そう言って夜空を見上げる朝比奈ちゃんに釣られて、顔を上げると。
俺「おぉ、綺麗やなぁ！」
都会とは離れた田舎。
無駄な明かりがないせいか、星がよく見えた。
縁側の外に二人並んで腰掛けて、夜空を見上げる。
朝比奈「私だったら、どうするかなって考えたんですけど」
俺「うん？」
朝比奈「私も、自分が身代わりになってみんなが助かるなら、そうするなって」
今日のドッキリの事か。
思い返して、ちょっと恥ずかしいけど。
俺「俺は朝比奈ちゃんに、身代わりとかなってほしくないけどね」
朝比奈「私一人の命で済むなら、その方がいいです」
俺「…もし本当にそういう事態になったらさ、一緒に考えよ。みんなが助かる方法」
朝比奈「あるかな」
俺「なくても見つけるよ。俺、朝比奈ちゃんが傷付くのは嫌やもん」
大事なうちのメンバー。
誰にも傷付けさせたくはない。
朝比奈「…いつもありがとうございます」
俺「ん？何が？」
朝比奈「ふふ、いえ」
俺「じゃあさ、康二くんって呼んでみ？」
朝比奈「え？」
俺「康二きゅんでもええよ」
朝比奈「康二くんで」
光の速さで即答され笑ってまう。
キャラやないもんな。
朝比奈「康二くんは？」
俺「え？…あぁ、Aちゃん、A、Aぴょん、どれがしっくりくるかな」
朝比奈「ぴょん以外なら何でも良いです」
俺「ははっ、了解」
少しして、目を覚まして俺らがいない事に肝を冷やしたという阿部ちゃんに見つかって。
「風邪引くから早く中戻りなさい」と怒られて、中へと戻った。
めちゃくちゃ怖かったし、もうこんな思いしたくないけど。
こうしてAちゃんと距離が縮まったし、ドッキリも悪くないかなって。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月19日 19時
