思い出@黒 ページ39
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目黒 side
俺「朝比奈さん。今夜、空いてる？」
朝比奈「…」
舞台、少年たちの稽古終わり。
こっそりと朝比奈さんに予定を聞いたら、チベットスナギツネみたいな顔された。
俺「えっと？」
朝比奈「いや、その」
向井「朝比奈ちゃんっ！花火しよや、花火！」
朝比奈「花火？」
二人で顔を見合わせていると、後ろから走ってきた康二くんが、優しく朝比奈さんの肩に手を置いて。
満面の笑みでそう言うと、朝比奈さんの顔から疑いの色がなくなった。
ラウ「めめの言い方何かいやらしいから」
俺「え？まじ？」
少し離れた所から、俺と朝比奈さんのやりとりを見ていたらしいラウールが、呆れた顔をして近付いてきた。
俺「ごめん。今夜４人でさ、花火しない？」
改めて誘うと、朝比奈さんは目を輝かせて頷いた。
うん、言葉が足りなかったみたいだ。
ラウ「ていうかこれ、何メンツ？」
朝比奈「加入組じゃない？」
俺「そういえばそうだな」
向井「仲良し４人組の間違いやろ」
康二くんが車で送ってくれると言うので、俺の家の近くの河川敷に来た。意外と穴場なんだよな、ここ。
家から持ってきたバケツを準備して、買ってきた手持ち花火に火をつける。
ラウ「うわあ、花火とかめっちゃ久しぶり！」
向井「ちょ、こっちに火向けんとって！！」
朝比奈「あはは！」
はしゃぐ３人を見て、自然と笑顔になる。
朝比奈「目黒さーん！早く早く！」
俺「うん」
朝比奈さんに呼ばれて、俺もその輪に加わった。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月8日 14時
