不安@紫 ページ35
＿
深澤 side
渡辺「ほら、いたよ。迷いヒヨコ」
朝比奈「誰がヒヨコですか！」
いなくなった朝比奈ちゃんをみんなで探していると、連絡が入り、なべと一緒に戻って来た朝比奈ちゃん。
いつも通りにじゃれあってて安心した。
朝比奈「ご迷惑お掛けしました」
なべに頭を掴まれ、頭を下げさせられる彼女。
ラウ「本当だよ！不安ならちゃんと俺ら頼って！話くらい聞けるから」
佐久間「まーた泣いてるんじゃないかって心配したよ」
朝比奈「そんな簡単に泣きませんよ」
あなたが実は泣き虫なの、メンバーみんな知ってるからね？
でもよかった。大丈夫そうで。
みんなで笑いながら楽屋に戻った。
森本「あ、見つかった？」
ジェ「良かった良かった」
楽屋に入るとすぐに声を掛けてくれたSixTONES。
朝比奈ちゃんの周りに集まり、わちゃわちゃと談笑する。
朝比奈ちゃんとSixTONESの６人の打解けはめっちゃ早くて。
すぐに仲良くなって、朝比奈ちゃんも楽しそうで良かった。
みんな良い奴だしね。
田中「＿本当にうちに入っちゃえば？今ならまだギリ間に合うよ」
俺「…」
樹のいつものイジり。
朝比奈ちゃんに肩を組みながら、そう言って俺の方を見た。
いつもなら「朝比奈ちゃんはうちのだよ！」なんて俺がツッコむんだけど。
何故かこの時は何も返せなかった。
もしかしたら、朝比奈ちゃんもSixTONESに入った方が、良かったって思ってるんじゃないかって。
そう思っちゃったから。
口を閉ざした俺に、微妙な雰囲気になる。
朝比奈ちゃんの不安そうな顔が目の端に映った。
岩本「朝比奈さんは、うちの大事なメンバーだから。あげないよ」
その雰囲気の中、動いたのは意外にも照だった。
樹に肩を組まれた朝比奈ちゃんの腕を取り、引き寄せる。
朝比奈ちゃんも、他の奴らも、みんな驚いた顔をして。
岩本「…でしょ？」
朝比奈「ッ、はい！私、Snow Manなんで！」
顔を覗き込むように、朝比奈ちゃんにそう確認する照。
そんな朝比奈ちゃんは、驚いた顔から、嬉しそうな顔に変わって。
照の後ろに隠れるように顔を出し、樹に向かって得意げな顔をした。
その顔を見て、俺が不安に思ってしまった事が恥ずかしくなる。
うん、大丈夫。
俺らは１０人でSnow Manだ。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月8日 14時
