74 ページ28
五条side
ーーー
ーー
ー
そんな話が２日前。
この２日間俺はメールの作成画面を開いたまま、画面だけを見つめている。
…なんて打てば良い…
それが問題だった。
硝子に頼んだら譲ってくれた。
…これは、そんなに必死なのかと引かれそうで、止めた。
やっぱり１４日が良い。
…これは、我が儘が過ぎるので止めた。
１４日空いたら俺にチャンス欲しい。
…なんのチャンスだ。
どの文章も女々しい感じがして止めた。
もしかすると、彼女の方から１４日空いたからと連絡が来るのではないかと、期待をしている自分はダサい。
そんなグダグダと悩んで２日…
この間に彼女が他の誰かと約束をしてしまったらどうする。
悩んでいても仕方ない。
引かれてでも、女々しい奴と思われても良い。
話さなければ次には進めない。
五条14日の事、硝子に話した譲ってくれた。
まだ空いてんなら、一緒に行かねぇ?
…これが精一杯の文章だ。
これで誰かと約束してしまっていたのなら、仕方ない。違う日に誘えば良い。
“ﾌﾟﾙﾙ…”
握っていた携帯が震え、着信画面を見ると水神Aの文字。
ドキドキとする心臓を落ち着かせる為に深呼吸をした。
『ｽｰ、ﾊｰ………も、もしもし…』
「あ、もしもし…今、電話大丈夫？」
『お、おうっ』
「硝子に行けなくなったって言われて任務かなって思ってたけど、五条さんだったんだね」
『その、わりぃ…』
「ううん、私は全然良いし、硝子とは別の日に約束したから気にしないで」
『そ、それで１４日は…』
「うん、空いてるよ。
私から連絡すれば良かったのに、ごめんね」
『じゃぁ行けるんだな？』
「行こっかフェア」
…よっし！！！
グッと拳を握り締め、言葉に出さないように喜びを噛みしめる。
今なら上のクソジジィ達に何を言われようとも腹を立たすことなく、喜んで出張にでも何でもしてやれる。
それぐらい今は気分が良い。
はしゃぐ餓鬼なんて思われないように、声を上ずることのないようにグッと自分の中に喜びを押し込めた。
『じゃぁ、また詳細はメールする』
「分かった、よろしくお願いします」
『おう、じゃぁな…』
電話を切って、ベッドに倒れ込む。
ぽや〜…と少しずつ顔が熱くなってきた。
『で、デートだっ！
デートだよなっ、これって！』
余りの嬉しさに足をバタバタさせたのは、一生の秘密にしておこう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2835人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪椿(プロフ) - えねごりさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2021年12月26日 20時) (
レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
えねごり - 続きがすっごく気になります！！！更新無理せず頑張ってください！！！ (2021年12月26日 10時) (レス) @page50 id: 48217851a7 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます(*^^*) １度目と違った五条をお届け出来て良かったです！一応、違うんだぞーってのを意識してますので、伝わって良かった(/ω＼) (2021年12月21日 19時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - ２度目の人生も毎回楽しみにして読んでます(*´꒳`*)五条先生のキャラが１度目の人生とはまた違って新鮮です！いつも素晴らしい作品ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2021年12月20日 23時) (レス) @page41 id: 89d33d75be (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ありがとうございます！！(●´ω`●)楽しみにしてます♪( ◜ω◝و(و " (2021年12月11日 19時) (レス) @page26 id: f9eedc0803 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪椿
| 作成日時：2021年11月22日 19時
