【◇】群青エース . 2 (ページ48)

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栄純「はぁーー、部屋帰って寝たい…」

部屋から出たのはいいものの

先輩にパシられて飲み物を買いに来た栄純と降谷

降谷「キャプテンは烏龍茶だよ…！」

栄純「お前なんで嬉しそうなんだよ…」

こんなのがこれからも続くと思うとこれまた先が思いやられる。

-合宿6日目-

A「おつかれ」

栄純「お、おう…おつかれ…」

降谷「おつかれ…」

6日目はもう疲れがピーク。

でも合宿も残すは試合のみ。

というのにやっぱり選手として練習に打ち込む栄純と降谷はボロッボロ。

御幸「いっただっきまーす」

そんなふたりの耳に入ったのは

元気そうな御幸の声。

栄純「ていうかアンタ！！いつになったら俺の球受けてくれんだよ！！試合は明日なんだぞ！」

声が聞こえた瞬間不満を爆発させた2人は白米を黙々と食べる御幸を取り囲んだ。

御幸「ん？俺？」

栄純「なんかほらあるじゃん！！明日に向けて打ち合わせとか心構えとか！！」

降谷「そーだそーだ」

明日に向けて気合いだけは充分の2人。

その2人に対し御幸はまたしても呆然。

御幸「なーに言ってんだよお前ら。変化球も投げられないやつと何を打ち合せるんだよ」

呆然したと思ったら

はっきり言いきった。

御幸「疲れは残ってるだろうし、明日は2人とも派手に散れ！はっはっはっ！」

栄純「それがキャッチャーの言うセリフかぁー！！」

御幸「だから俺先輩」

派手に散れ！発言にムッとした栄純。

自分より背の高い御幸の胸ぐらを掴んではブラブラ。

この3人が集まるとほんと騒がしい。

A「でも…眼鏡先輩の言う通りかもね」

ギャーギャー騒ぐ栄純をちらっと見ながら

Aが呟いた。

御幸「だからさ、俺先輩だってば」

明日の練習試合

相手は修北と稲城実業

修北はともかく…稲実が警戒すべき相手と言ったところか。

A「栄純も降谷くんも、明日来る稲実の主力ピッチャーのピッチング見て学んだ方がいいよ」

ガタン、と席を立って

騒がしかった3人を一気に見る。

その目はいつもと全然違う。

A「稲実のエース、成宮鳴をね」

このエースとの出会いが

流れを大きく変えることになる。