【◇】群青エース . 2 (ページ37)

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降谷「早くマウンドに立ちたい…！！」

地獄と言ってもやっぱり高校球児で野球バカ。

授業中居眠りしてた降谷はぱっちり目を覚まし練習に打ち込んでいる。

クリス「元々降谷はセンスの塊みたいなものだからな、外野も様になっている」

A「そうですね…それに比べて…」

栄純「うぐっ…！！」

少し離れた場所で降谷の外野プレーを見ていたクリスとA。

ちなみにAは経験者だからか主に栄純を中心に練習の手助けを頼まれている。

降谷の様になったプレーに感心するクリスとAは隣にいた栄純を哀れんだ目で見た。

クリス「はぁ…お前はもう外野ノック受けるな」

栄純「なんすかそのため息は！！Aもその顔やめろ！その顔！！」

もうすっかり打ち解けたクリスと栄純。

こんな冗談(いや意外と本気かもしれない)を交わせるような仲に。

クリス「仕方ない、ボールを投げさせてやろう」

栄純「え…！！」

クリス「こいつなら…お前のどんな球でも受けてくれる、チームで1番優秀なやつだ」

クリスが絶賛する

どんな球でも受けてくれるやつとは

どれほど凄いやつなのか。

ボールを投げていいと聞いた瞬間栄純の顔が分かりやすく輝いた。

でもそんな簡単に行くはずがなく。

クリス「好きなだけ投げ込め」

栄純「ネットー！？」

A「あはははっ、クリス先輩最高です…！！」

相手はネットだった。

たしかに優秀。

栄純がしっかりネット目掛けて投げればどんな球でも受け止めてくれるチームで一番優秀なやつだ。

栄純「クリス先輩が受けてくれるんじゃないんすか！？」

クリス「甘えるな、受けて欲しいなら御幸か宮内に受けてもらえ」

栄純「あの時の絆はーーーっ！？」

キレッキレのボケ(といいつつ本音)とツッコミ

御幸と栄純のやり取りもあれはあれで面白いがこっちはこっちで最高のやり取りだ。

クリス「それか……お前だな、A」

A「まさか、冗談やめてくださいよー」

Aの方を見て微笑んだクリス。

クリスの顔を見たあと黙り込み冗談っぽく返したA。

この2人は他の誰かが知らない何かを知っているような気がする。