全てが僕たちの宝物Ⅷ (ページ42)

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KT
海「ただい・・・・あれ？」

検査から帰ってきたら紫耀のカーテンの声から何やら声がしてて，廉がカーテンのすぐ傍で不安そうに固まってた。

海「廉？」

廉「・・え？あ，海人か。」

海「紫耀…どうかしたの？」

廉「実はさっき息苦しそうにしてたから先生呼んだとこやねん。それで今多分処置中だと思うんやけど・・・」

海「そうだったんだ」

心配だな。

でも僕たちにはどうしようも出来ないからこうやって待つしかないの。ほんと悔しい。

ズズズズズズッ

え、なに？！

廉も僕も仕方なく静かにカーテンが開くのを待ってたら急に聞こえてきた大きな音。

あまり聞いたことのない音。

紫「ｹﾞﾎｹﾞﾎ，ｹﾎｯ・・ﾊｧﾊｧﾊｧ･･･」

その音の後に聞こえてきた紫耀のしんどそうな声。

紫耀何されてるんだろ・・・

・

廉「・・あ」

廉も僕もあまりの衝撃に言葉が出てこなくなって，そのままカーテンの前で固まってたら藤ヶ谷先生が出てきた。

廉「紫耀は？・・・もう大丈夫ですか？」

藤「うん。頑張ってくれたからもう大丈夫。だけど疲れて寝ちゃったからそっとしておいてあげてね」

廉「・・分かりました」

先生，謎の機械を持ったまま出て行っちゃった。

海「紫耀、ちょっとだけ入るね・・・」

寝てるみたいだからそーっと起こさないように紫耀のカーテンの中に入ると

・・・あ。

眠ってる紫耀の頬には涙の跡。

紫耀の涙なんて滅多に見られないからちょっとだけびっくりして、どうしたらいいか一瞬わからなくなっちゃった。

相当処置が辛かったんだろうな・・・。

廉「そっと休ませてやろ。」

海「そうだね。」

廉「紫耀，また来るからな。・・おやすみ」
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