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イチョウ並木を加茂とAは並んで歩く。幼い2人がてくてくと歩みを進める姿はなんとも可愛らしいものであったが、2人の纏う雰囲気はどこか大人びていた。
憲紀「君の母様はいつもあぁなのか?」
加茂の問いにAはキョトンと首をかしげた。
憲紀「私の父に酷いことを言われていたじゃないか、非呪術師がどうのと」
『うん。いつもそう。お母さんは呪術師じゃないから、山本家には居場所がないんだって…』
Aがそう告げると、自分のことかのように加茂は辛そうに眉間に皺を寄せる。
『でも、私が頑張ればお母さんは笑ってくれるの。』
加茂「そうか…。A…。またいつでも来ていい。話し相手くらいにはなってあげる。」
加茂はAの頭をそっと撫でる。Aはくすぐったそうに目を細めた。
加茂は彼女と自分を重ねていた。母のために家名を継いで頑張りたいと思う気持ちを同じように持っていたからだ。
自分より幼い彼女を救うことは、自分を救ってあげるようだったのだ。
『憲紀くん…ありがとう。』
Aの屈託のない言葉にじわりと涙が滲むも、加茂はゴシゴシと目元を擦り、彼女に微笑み返した。
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[アイク・ブルームーン]アイおっとり(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2021年8月24日 8時) (レス) id: 466201e21a (このIDを非表示/違反報告)
Ciel - めっちゃ面白いです!吾郎くんがかっこかわいいです。便新待ってます! (2021年8月11日 23時) (レス) id: 5e4a1d1d6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴっぴ | 作成日時:2021年8月10日 12時