【オリジナル】白き夜、星屑の空。 (ページ6)

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柊の木 2 ページ6

「お客様、閉店の時間となります」

声をかけられてお金を払いお店を出る。

どこにも行くあてがないので少し早いがさっきのベンチに座る。

後30分。

思っていたより長い間開いていたカフェに感謝だ。

スマホいじりこまめに時間を確認して行く。

すると液晶画面にぽたっと一粒雪が落ちて溶けた

私は慌ててハンカチを取り出し拭いた後上を見上げた。

…雪だ。

ホワイトクリスマス。なのか。

深々と降ってくる雪を受け取るようにスマホをしまい手を広げてみる。

わ、冷たい

その時ザッと聞こえた音にもしかして、と期待を込めて振り返る…

「よっ」

…気づけば泣いていた。

止まることを知らない雫がポタポタとほおを伝って行く。

「おい、泣くなよ」

困ったように顔を歪めて笑う彼にますます涙が止まらなくなってくる

「たつ…き…」

「なんだよ、A」

「よかった…会えた…」

やっと喋れた私に頑張ったな、とでも言うように頭を撫でてくる。

「待たせて悪かったな」

「ううん…」

全然大丈夫だったよ。なんて言えなかった。

就職するのだって大変だったし寝付けない日だっていっぱいあった、でも龍樹がずっと支えてくれてたから今の私があるんだよ。

そんなこと恥ずかしすぎて言えないけれど、感謝は伝えれる

「ありがとね」

「俺なんかした、、？俺の方こそありがとうだよ。」

真面目くさった顔をして言う彼と私はしばらく見つめあってそれから

「ふふっ」「ははっ」

二人で同時に笑い出した。

こんん日になるならクリスマスも捨てたもんじゃないかな。なんて

「帰ろうか」

「うん、帰ろ」

そっと手を重ねて家に向かう、そんな当たり前ですら幸せで。

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幸せそうに歩く2人を見守るのは雪と街灯だけだった

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あとがき

恋花です。初めましての方は初めまして。

合作企画第二回！ということで参加させていただきました(*´-`)

最近大人の切甘にはまっておりまして今回はこのような書き方をさせていただきました

ご愛読ありがとうございました。またよろしくお願いします！