お忍びデート~�� ページ3
今日の日付は、12月24日。
……そう、クリスマスイブです！
彼氏の凛翔(りひと)は大人気の俳優 小林凛人 。私もモデルをしているけど…、凛翔にはかなわない。
本来、今日明日は凛翔が仕事でクリぼっちだと思ってたけど、運良く今日の午後はフリーになったと連絡を受けたので、駅近くにある某カフェ前で待ち合わせだ。
「あい！」
「凛翔！」
凛翔がマネージャーの車から降りてこっちに走ってきたところだった。
「ごめん、あい…。遅れた。」
「いいよ、撮影長引いたんでしょ？その辺はちゃんと理解してるから、安心しなよ。」
凛翔が謝る時、２パターンの表情をする。
1つ目は、寝坊とかして自分が悪いってわかってる時に演技で誤魔化してる顔。
2つ目は、仕事で遅れた時。大好きな仕事で仕方ないのはわかってるけど、申し訳ないという気持ちMAXにする顔。(本人は無意識だけど。)
現場は何が起こるかわからない。それは私も経験したし、今日会えると分かった時から予感はしてた。
「さすが、あいだな…。じゃあ、早速行こうぜ！」
久しぶりのオフなのか、とても楽しそう…。
「…ねぇ、どこに行くの？」
実は行き先をおまかせしていた私。だからどこに行くのかさっぱりだ。
「んー…秘密！」
「えぇ？教えてくれたっていいじゃん…。」
久しぶりのデートだから、ちょっといじけてみた。
「……はぁ、分かったよ。……遊園地だよ。」
遊園地…！…そういえば、小学校に入る前に１回行ったきりだな。
「遊園地って、久しぶり！」
「だろうな。」
やっぱり知ってたか。さすが幼なじみ。
ただ問題が１つ…。この時期、デートスポットはカップルとかで大混雑。そこに行くって…バレないかな？
付き合ってることを公表しているとはいえ、記者達が狙ってくるはず。不安だ…。
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電車で来た遊園地というのは…。
「こ、ここって…！」
「あい、行きたがってただろ？」
そう、私がずっと行きたかった夢の国…。そして、ここのツリーをずっと見たいと思っていたのだ。
「私、言ったっけ？ここに行きたいって…。」
「前に雑誌に載ってるの見て、行きたいって顔してたからな。
…お気に召しましたか、お嬢様？」
執事口調で言う凛翔。ちょっと変だけど、
「ありがとう、凛翔！」
本当に、感謝でいっぱいだ。
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