【王国心】狩人の世界の調査【H×H】 (ページ16)

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14日目ページ16

___飛行船

第二次試験は終わり、次の試験会場まで飛行船で行く事になった。到着までは自由時間らしい。

「……と言えども、する事は無いのだがな」

……一旦戻ってレポートを書いてしまおう。
何処かに行ったロクサスには告げずに、オレは取り敢えず基地へと帰る事にした。

__自室

「……終わったな」

レポートが書き終わり、オレは一息つく。
そして椅子を立ち上がれば、回廊を出して再びあの世界へと行こうとした時だった。

「うわっ！ A何でいるの！？」

突然自室の扉が開き、其処にはデミックスの姿があった。
何でいるの、とは何だ……

「……お前こそ何故、此処に来た。
この時間帯だ。お前の任務もまだ終わっていないだろう」

「げっ……知ってんのかよー……お、お願い！サイクスには言わないで！」

その言動だと確実にサボろうとしたな。
掌を合わせ、此方に頼んでくるデミックス。

……まあ、サイクスを怒らせたら此奴は唯では済まないだろうな。

「……仕方が無い。面倒な事にもなるので言わないでおく」

この場合、オレまで巻き込まれそうな予感もするからな。

オレがその意見に承諾すれば、途端にデミックスは顔を輝せる。

「やった！ありがとーっ！ A、大好き！」

そして、此方に抱きついて来た。

「……離れろ」

「えー、イイじゃんかー……」

「良くない」と吐き捨てる様に言っては引き剥がそうとするが、やはり体格も力も彼方の方が強い為、それが成し得なかった。

「……オレは任務に戻らなければならない。
そろそろ時間なんだ」

レポートが終わった時には、大分時間を過ぎており飛行船も相当進んでいると推測する。
いつまでもオレを離そうとしない其奴に、大きく溜息を吐いては口を開く。

「……任務が終わったら相手をしてやる」

此奴相手にあまり言いたくはない言葉だが、この場を凌ぐ上では致し方なかった。

「えっ！マジ！？分かったー！約束だからね！」

納得した様子のデミックスはオレから離れる。

そんなデミックスを横目にオレは今度こそ回廊を開くと、あの世界にある飛行船へと足を進めた。