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エニエス・ロビーからロビンちゃんを救出し、色々あったが、一件落着したこの騒動。

ルフィが寝ながらメシを食うという、何とも奇妙な技を習得しているのを横目に、いつも通り、オレはコックとしての役割をしっかり全うしていた。


……が、ふと、懐かしいという感覚が、風が頰を撫でるかのように過ぎった。

それは思い出したくもないガキの頃での、唯一の心の拠り所といった覚えのある安心感。


堪らず窓の外を見上げれば、其処には屋根の上に黒いマントを身に纏った人影。



普通なら怪しむハズなのに、その身体を覆ったマントの、黒いフードの下の瞳とかち合ってオレは硬直した。


「……A……兄さん……?」




夢か幻なのかはわからない。
そう、そこには……面影のよく残ったA兄さんの姿があった。


「どうしたの?サンジくん」


口を開けて呆然としているオレを見てか、心配してくれるナミさん。
その声にハッと我に返ると、オレはドアを荒々しく開け、走り出す。


「……ッすまん!メシはちょっと待ってろ!!」


ナミさんの声が聞こえる。
すまないが今はそれどころじゃない。


A兄さんは走り出したオレを見ると屋根を降り、そのまま去ろうとする。

オレの視界から消えようとする。



「待ってくれ!! A 兄さんッ!!」


全速力で走りながらも思わず叫ぶと、去ろうとするA兄さんの動きが途端に止まった。
その好機を逃すまいとその隙に追いつくと、オレは思いっきり兄さんに抱き着く。


「兄さんっ!!」


抱き着いた拍子にその顔を隠したフードは脱げ、
暗がりにあった顔が露わになった。
昔と変わらない、華麗さに包まれたその端正な顔は、驚きに満ち溢れている様子であった。


「A兄さん……!会いたかった!!」

「……サンジ」



兄さんはオレの名前を一言呼び、強く抱きしめ返してくれた。

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Noah†(プロフ) - 更新待ってました(*´∀`)ワクワクしっぱなしです…これからも頑張ってください(*´-`) (2018年1月8日 0時) (レス) id: 16f26e4166 (このIDを非表示/違反報告)
しーた(プロフ) - 凄く面白かったです…!!更新ずっとお待ちしております… (2017年12月25日 11時) (レス) id: e6fa4e5308 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - め、めちゃくちゃいい所なのに!…すっごく面白いです!続き気になります!更新頑張ってください。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: 40dece2299 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レフト | 作成日時:2017年2月21日 2時

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