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船長室の前に来た俺は、扉をノックしそのまま開く。其処には、椅子に座りながら本を読んでいるローの姿があった。
「ロー、来たぞ」
「ああ……そこに座っていろ」
俺は頷くと、ローに言われた通りに椅子に座る。
ローは読んでいた本を閉じ、此方を向いた。
「……なぁ、A
お前、シャボンディ諸島に着いたらどうする気なんだ？」
「ああ、その事か。
ふむ……まだ彼奴らが来るには早いからな。
彼奴らが来るまで暫くの間は其処に居ようと思う」
俺がそう告げれば、怪訝な表情を湛えたローが訊いてきた。
「……気になっていたんだが、お前の言う[彼奴ら]って誰だ」
……そういえば、言っていなかったな。
「麦わらの一味だ」
「麦わらの一味？
……ああ、同じ最悪の世代のか。
で、何で待っているんだ？」
まぁ、疑問になるだろう。
……ローは信頼出来る。 ならば伝えとくべきだ。
彼処を出て行って、初めて出来た友達に。
意を決して言ってしまおう。
「……兄弟がいるんだ、俺には」
「……そうなのか。
だが、お前は家出をしたんじゃねェのか？」
……覚えていてくれたんだな。
「そうだな……俺も家出をしたんだ」
「……も？」
「同じ歳の妹一人、そして四つ子の弟達が俺にはいるんだ。
……家出したきり、妹と四つ子の内の三人には会ってはいないんだがな」
「……そうか」
「その四つ子の内の三番目の弟が……他の子と違うと、昔から兄弟に爪弾きにされていた。
……見掛けたら直ぐに助けたさ。しかし、あの子以外の兄弟は少し……特殊だったんで幾ら叱っても反省は出来てはいなかっただろう。
……嵐の日の事だ。
その子は遂に出て行ってしまったんだ。まだ八歳の子供が、だ」
「………」
「……俺はその事実を知り、失望した。
父親までもがその子を見放しにした事。
___そして、今迄気付けもしなかった自分自身にだ……！」
段々と胸の内が苦しくなり、衝動的なこの感情を吐き出す様に少しずつ、伝えていく。
「……俺は家族に気付かれない様に、絶対に見つかる事の無いように今迄生きてきた。
俺はあの子を見つける為に家出をしたんだ。
そして……遂に見つけた時には本当に嬉しかった。良い仲間にも巡り会えていたしな」
「なるほどな……じゃあその弟が麦わらの一味に居たんだな？」
「その通りだ。
やっとだ……やっと見つけた。
……次はしっかり守っていこうと俺は決めたんだ」
あの子の幸せを崩さないように。
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Noah†(プロフ) - 更新待ってました(*´∀｀)ワクワクしっぱなしです…これからも頑張ってください(*´-`) (2018年1月8日 0時) (
レス) id: 16f26e4166 (このIDを非表示/違反報告)
しーた(プロフ) - 凄く面白かったです…！！更新ずっとお待ちしております… (2017年12月25日 11時) (レス) id: e6fa4e5308 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - め、めちゃくちゃいい所なのに！…すっごく面白いです！続き気になります！更新頑張ってください。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: 40dece2299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レフト | 作成日時：2017年2月21日 2時
