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「___お___、__い」
頭上でぼんやりと誰かの声が聞こえる。
今迄俺は何をしていた?
……ああ、すっかり眠り落ちていたのか。
「___オイ、起きろ」
今度は明瞭に聞こえ、誰かからの呼び掛けに俺は眠りから目を覚ます。
「……うぅ……ん? ……誰だ」
白に黒の真鱈模様がついたような帽子をかぶり、通常より大きめの刀を持っている男。
不健康そうな目が正面から此方を見下していた。
……俺が寝ている間に近付かれていたのか。
俺が脳内であれやこれやと考えていると、オレの問いかけた質問をその男が返す。
「トラファルガー・ローだ
お前が此処で肩から出血しながら寝ていたからな……死んでんのかと思った」
……トラファルガー・ロー___最近名を上げてきた海賊だな。死の外科医、と呼ばれていた様な気がする。
この前読んだ新聞の内容を思い返し、直ぐに出てきた此奴の情報……即ち、目立つ存在ともいえる。
「……そうか。迷惑かけてすまなかったな」
俺は立ち上がるとそう言って踵を返し、早い所去ろうとする。
「待て」
「いっ……!!」
しかし、傷のある方の肩を遠慮なく掴まれて、グイッとそのまま引かれる。
反射的に取り出したナイフを其奴に向けると、其奴は口角を上げて挑発するかの様に笑った。
「まだ治ってねェだろ、この傷。
オレは医者だ……治療してやるからオレの船に来い」
肩の傷は掠る程度。
……まあ、その部分のマントは破れ、服を赤く染め上げる程大量に出血はしているが。
「……別に大した怪我ではない。放っておけば治る」
そう言ってナイフを降ろし、肩を掴んだ手を退けて其奴の横を通り過ぎようとする。
「……何なんだ」
しかし、次は手首を掴まれた。
「面倒くせェ。さっさと行くぞ」
……如何やら拒否権は無いらしい。
ときに、俺は寝ている時でも人の気配は察知できるのだが、何故此処まで俺は近付かれたのだろうか。
「"
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Noah†(プロフ) - 更新待ってました(*´∀`)ワクワクしっぱなしです…これからも頑張ってください(*´-`) (2018年1月8日 0時) (レス) id: 16f26e4166 (このIDを非表示/違反報告)
しーた(プロフ) - 凄く面白かったです…!!更新ずっとお待ちしております… (2017年12月25日 11時) (レス) id: e6fa4e5308 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - め、めちゃくちゃいい所なのに!…すっごく面白いです!続き気になります!更新頑張ってください。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: 40dece2299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レフト | 作成日時:2017年2月21日 2時