【ヒロアカ】それが私。 (ページ2)

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英雄1 ページ2

貴「...ん...。」

暖かいふわふわしてる。
例えるならそう...天使の羽に包まれたみたい...な!?

飛ばした意識を現実に戻す。

(暖かい？ふわふわ？...何メルヘンな事考えてんだ...!!....え")

目をパッと見開けば、いつの間にかベッドで眠っていたらしい。

貴「...あれ?」

ちょちょちょ、ちょーっとまって。
は?...え?...あれ?、わたし...死んだよね?

恐る恐るではあるが血液が出ていた場所に手をやり、
そこから目の前に手を持ってくる。

力強く閉じた目を開いてみるが、そこには一滴の血もついてはいなかった。

それから、グーパーグーパーと手を閉じたり開いたりを繰り返しなにかを確認する。

貴「...生きてる..。なら、夢..でも見てたのかな？」

緩めていた力を再度グッと入れ直し
ベッドからだらりと足を出す。
(バカらし....。)

どこかにいく宛もなくドアに手をかけると底ではっとした。

あれ...私の部屋...こんなに広かったっけ？

自問自答を繰り返すと、色々な事に気がついてくる。
どうしてさっきまで気がつかなかったんだろう？

そこまで混乱してしまっていたのだろうか？

気付いたことは全部で3つ

一つは部屋が違うこと

一つは声が違うこと

そしてもう一つは

貴「....私の個性....無くなってる?」

いつもはうるさい暗い聞こえてくる皆の声が聞こえない。
いや、もしかしたら周りに人が居ないだけなのかもしれないが

私の個性は地味なぶんかなりの範囲の声が聞けるはずなんだ。
なのになにも聞こえないなんてそんなこと..。

貴「...う、そ....でしょ?」

私の唯一の個性が消えてる。声も違うし
いったいどうして？

後ろを振り向くと大きなベッド。
その横には大きな鏡が見える。

...あ、鏡!!

ヨタヨタともたついてしまう足をやっとの事で運び
全身をその大きな鏡に写すと、驚愕してしまう。

まるでモデルのように長く細く伸びた手足、小さな整った顔。
少しだけウェーブがかかっているが落ち着いた茶髪の長い髪。

それに葉っぱをかけるかのように、今の私の声が見事にリンクしている。

貴「...嘘...。だれ?...これ..。」

のぞきこんだ鏡を見ながらいろんなところに手を当てる
顔もだけど、髪とか腕とか

いくら触れても、確認しても
体が元に戻ることはなかった。