NARUTO"最後の約束と一雫の奇跡"

第４２話 執念 ページ42

水月「ずいぶん遅かったねー。イチャイチャしてたの？」


戻って来たAとサスケ。


サスケ「…」

香燐「(違う絶対違う)」

サクラ「(Aさんの顔、赤い…)」

A「してな───」

サスケ「Aはオレのものになった」


Aが否定しようとした矢先、サスケが言った。


香燐「!?」

サクラ「!?」


二人共にパニック。


ナルト「したのか!?」

サスケ「元からこいつ、Aはオレの掌の中にいた。誰にも譲らないし、渡すつもりもない」

A「サ、サスケ…！」

カカシ「(若いっていいな…)」


そのとき、


「見つけた!!」


空中から無数の蜘蛛の形をした起爆粘土が降り注いだ。


ナルト「あ、あれはさっきの…！」


全員がその場を離れる。


デイダラ「また外しちまった、うん…」

サソリ「せっかちだなお前」

デイダラ「う、うん…？」←


やがて、デイダラとサソリが地に足をつける。


サスケ「また暁か…」

ナルト「なんの用だってばよ!?」


「決まってるじゃないスか〜Aさんに会いに来たんスよ」


能天気な声が響く。


A「トビ…ッ！」

トビ「あはっ♪センパイ、ひどいスよー。ボクたちを裏切るなんて」


Aはぞくっと寒気を感じた。


やっぱりこの人は…なにか恐怖を感じさせる。


トビ「オマケにイタチセンパイを…。ああっ、見損ないましたよ。イタチセンパイ、あんなにあなたを可愛がって…大切にしていたのに」

A「───っ!!」


目が潤む。


トビ「やっぱりイタチセンパイじゃ、ダメなんスね。あなたは…イタチセンパイを裏切ったんだ…」

A「わたしは…っ！」

サスケ「…」


サスケが殺意を込めた眼差しをトビに向ける。


サスケ「おい、テメェが誰だか知らねぇが知ったような口調でこいつと兄さんを語るな」

A「！」

トビ「…フッ」


トビの声が低くなる。


トビ「なにも知らない…？それはお前たちの方だ」

A「え…？」

ナルト「おいコラァ！お前らオレを忘れてるだろ！」

カカシ「ナルト、気をつけろ」

トビ「真実はいつだって知ることで救われるとは限らない…。それこそ、イタチの語った真実…その中に隠された、もう一つの真実がそのいい例だ」

サスケ「なにが言いたい！」


サスケが叫ぶのを無視してトビは淡々とした声でAに言った。


トビ「オレはうちは一族の忍であり、ずっと、A…お前を殺す機会を伺っていた」

A「え…!?」






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