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『えー、まずアスタはだっこの仕方が雑。それじゃナッシュも怖くて泣いちゃうよ。』
「よーっし!わかった!じゃあ次はめっちゃ安定しただっこする!!!」
『とりあえず、ナッシュ寝てるから静かにね。』
『ユノはー、だっこの仕方はいいんだけど、ユノが泣いちゃうとナッシュも不安になって泣いちゃうよ。』
「っうぅ、…だっ、だって。」
『だってじゃないよ。がんばれ、がんばれ。』
「よーしよし。」
『ほら、あれ、シスターが一番理想的。』
シオンがシスターとシスターの腕の中で寝ているナッシュを見ながら言う。
「んよっこいしょ。すまんが、誰かにおつかいを頼みたいんだが…」
「はいはいはいはいはーい!オレが行きまーす!」
「誰か、村長にこの手紙を届けてくれないか?」
神父様がそう言っている間もアスタは「はいはいはいはーい!」と両手を振りながらアピールする。
が、
神父様はアスタの横を通り過ぎて、
「大事な手紙なんでな…ユノ、シオン、お願いできるか?」
「ガ」
「え、僕?」
『私?』
「いや、本当に大事な手紙なんでな?アスタに任せるのは不安だから、頼んだぞ。私は隣町の村長に会いに行かねばならん。冬を越すのに食べ物など、寄付してもらわんとな‥‥.今のままじゃ、ノモイモが足りん足りーん。」
「ユノ、シオン、オレが行くよ。」
「……ううん。神父様に頼まれたんだ。ぼ、僕は行くよ。」
『私も行くよ。』
「二人で、大丈夫か?」
『アスタよりはね。』
「大丈夫。行ってきまーす。」
『まーす。』
アスタは少し不安そうに、早速村の方向に向かっていくユノとシオンを見ている。
「ほらほら!アスタは薪割りだろ。魔法使えないんだから、せめて力仕事はしないとね。」
「うるせー!レッカはノモイモほったのかよー!」
「今日の分はとっくにほったよ!」
「っな、」
「今夜は、冷えそうね。」
シスターは、雨が降り出しそうな空を見上げながらそういった。
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雲月 - ぽん様ありがとうございます!完全に自分の確認不足でした。すみませんでした。 (2021年8月23日 23時) (レス) id: 829041e81c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白銀月 | 作成日時:2021年8月23日 17時