【ブラッククローバー】紫苑 (ページ15)

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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿木の下

｢おいしい。…けど、かたい。｣
『もーユノ、泣かないでー。』

ユノは固いパンを飲み込むと、また涙が溢れ出す。

｢さっすがシスターリリー、料理も上手！さいこー！！｣
『いや、まだ一口も食べれてないじゃない。』

パンを一口も食べられていないアスタに、シオンがつっこむ。

｢大きくなったらオレと結婚して、料理作ってくれる？｣
｢それ神父様が焼いたのよ。神父様と結婚する？｣

シスターと勘違いして、神父様に求婚してしまったアスタは青くなって、白目を剥く。

｢ヤダー！シスターがいいー！！シスター、結婚結婚けっこんこん！結婚結婚けっこんこん！｣

駄々をこねるアスタだったが、シスターが魔導書を持ち上げると背筋をピン！！と伸ばし、冷や汗をだらだらとながす。

｢よく出来ました。｣

それでも納得のいかなそうなアスタ。

｢アスタ、無理だって。シスターは、えっと…せいしょくしゃ、なんだから。｣
｢まだだユノ、大人になるまでぜーったい、諦めないからなーー！｣
｢が、がんばって、？｣
『頑張ればいいけど、レッカが寝てるから静かにね。』

そんな五歳児達の微笑ましい様子を見て、シスターは思わず笑みをこぼす。