205 ページ5
櫻井 side
何度このメンバーでこの場に訪れただろう。そこにはいつだってAはいなかった。男が12人、会社の社長に詰め寄る姿は不可思議でしかない。
社長「……彼女は今、日本にはいない。」
相葉「え……、」
丸山「え、ちょ、待ってくださいよ、はい？」
松本「日本にいないって……、」
渋谷「……おい、おっさんコラ。」
飯塚「だから、言葉遣い！」
渋谷「あんたがそうさせたんか？」
社長「……。」
渋谷「世間に余計な事を喋らせんように、」
社長「……。」
渋谷「事務所に泥塗らんように、追放したんか？」
社長「……海外を薦めたのは私だよ。」
渋谷「おいこら、おっさん……！」
社長「しかし、」
渋谷「あ？」
社長「それを望んだのは彼女だ。」
櫻井「はい……？」
社長「彼女が望んだ事、それを私が手助けしただけ。」
Aが望んだだと。
社長「誰一人として自分が知られていない場所へ行きたい、」
松本「え……、」
社長「そこで、ゆっくりのんびりと、」
横山「……。」
社長「残りの余生を楽しみたい、」
村上「……、」
社長「私はその手配をしただけの事。」
俺たちに何も言わず、Aは旅立った。
大野「どこですか？」
社長「……。」
大野「場所はどこですか？」
社長「……それは言えない。」
大野「社長、」
社長「それが彼女の願いだ。」
大野「は……？」
社長「君たちには絶対に教えないでくれと。」
教えないと言う事は、Aはもう二度と俺たち会わないつもりだ。
二宮「なん、で……、」
渋谷「……。」
二宮「さよならも言わせてくれないのかよ……！」
渋谷「……。」
二宮「A……、」
社長「……彼女から、」
渋谷「……。」
社長「手紙を預かっている。」
それがAからの最後のメッセージだった。
×
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2361人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩佳(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました、ほんとに、涙出ました... (2023年3月29日 8時) (
レス) @page16 id: 0b4dc78848 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - 号泣しました、今の大切さ学びました。 (2021年9月3日 16時) (レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
skomiya0617(プロフ) - 泣きました。ステキなお話ありがとうございます (2020年5月8日 23時) (レス) id: 8e4b334675 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - あまり小説を見て泣かないのですが。泣いた。ただただ泣いた。ホワイトちゃんを愛する赤さんの気持ち。青さんの覚悟。黄色さん始めとする3人の思い。その思いと覚悟が交錯して絡み合って…。泣きました。感動するお話をありがとうございます。 (2020年3月19日 16時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - お話とても感動しました！最後のビデオが見たいのですがパスワードが分かりません(´；ω；｀)教えて頂きたいです (2019年12月24日 1時) (レス) id: 3fdaaf6b07 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rii!
| 作成日時：2017年3月21日 20時
